MX――銀行顧客むけのPFMツール提供

米国の銀行を中心とした金融機関に対し、顧客口座向けのパーソナルファイナンシャルマネジメントツールを提供している会社だ。

PFMとは金融機関向けの個人資産管理のことで、MXのPFMツールはスマホどのモバイルデバイス、OSに対応し、導入先企業に合わせて柔軟にユーザーインターフェイスや機能の枠組みを変更できる点が大きな特徴で、急激に普及しつつある。

ツール導入企業向けに顧客口座の取引データ分析や管理ツールとともに、広告配信ソリューションなどオムニチャンネルのフレームワークも提供しており、他のFinTechベンチャーとはさらにひと味異なるバリューを発揮している。

国内ではいち早くデジタルガレージがこの企業に出資しており、日本でのビジネス展開が期待されている。

Level Money――20-30代の若者向け資金管理ツール

2012年にサンフランシスコで設立されたFinTechのスタートアップであり、2013年の秋に資金のマネジメントアプリをリリースしている。

このアプリは全米の銀行2500行にアクセスし自分の資金を管理するためのもので、お金自体には一切触らない形。20代や30代の比較的若い層を対象とした資金マネジメントツールとして機能している。既にiOSとAndoroid双方向けにアプリを出しており、人気が高まっている。

米国でクレジットカード事業だけにフォーカスしているキャピタル・ワンに2015年1月、買収されている。

まだこれからの成長が想定されるスタートアップ銀行業界からの出資や買収が矢継ぎ早におきており、この点は注目に値する。こうした状況は国内の銀行をはじめとした金融業会の動向とはかなり異なるスピード感をもって展開されていることが分かる。