銀行インフラベンチャー
(写真=HPより)

金融と最新テクノロジーの融合による新たな金融関連サービスを提供するFinTech(フィンテック)。預金、融資、為替取引や資金移動、決済といった銀行業務を代替するサービスが、FinTechベンチャーによって、迅速で安価に提供され始めている。

国内にはまだ導入されていないものの、銀行業務領域で魅力的なFinTechサービスをいくつかご紹介することにする。


Simple――手数料無料。銀行で「頭にきた」経験からできた

「銀行をもっとクールに」という目的でスタートアップしたビジネスがSimple。文字通りシンプルなオンラインバンキングを提供している。創業者の1人であるジョシュア・ライシュ氏が自らの預金を預けていた銀行で“頭にきた経験”をもとにして作られた。

ほかの銀行に比べて低い預金金利設定がされているが、その代わりにすべてのサービスの手数料が無料となっているのが特徴だ。Simpleは無店舗によるビジネスを展開しており、スマートフォン、VISAデビットカード一体型のキャッシュカードいずれかのみで利用が可能だ。

このビジネスモデルで重要なのは、Simpleが銀行ではなく銀行代理店として開業している点。実はこの銀行代理業は日本でも2006年から一般事業者の参入が認められている。注目すべき点は、こうした機能特化型の金融ビジネスモデルが国内でも定着できるかどうかだ。

ちなみにこのSimpleは既にスペインの銀行大手ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)に買収されている。


Plaid――無店舗モバイル銀行サービスが構築できるAPI提供

銀行インフラサービスを提供。商業銀行のデータにアクセスするためのAPIを提供しているサービスプロバイダーだ。

既存の銀行システムとデータをやり取りするためのAPI(Application Program Interface)と独自のスマートフォンアプリを駆使することで、無店舗のモバイル銀行サービスを構築することができるのが大きな特徴で、米国のPlaidは先行者として高い注目を浴びる存在となっている。これを追う存在といえば、ドイツのOpen Bank Projectだろう。

今後スマートフォンの普及によりこうした決済方法はモバイルの主流になることも考えられ、決済系のプレーヤーとしのぎを削る存在になりそうだ。