最後に、「2枚目の名刺を持ってみたい」と考えている人にエールを。

柳内 :これからの時代、社会や会社から与えられた道、「こうやれば大丈夫」というやり方、生き方はアテにできません。自分なりに幸せを定義して、自分が何をしたいのか、しっかりと見つめて進んでいかないと、立ち行かなくなってしまいます。

与えられたもの、生き方ではなく、自分で考え、行動して切り開いていかなければいけません。その一歩として、2枚目の名刺を持つことが役立つと思います。

会社に所属しながら、仕事と別のことをするのが気恥ずかしいという人もいるかもしれません。しかし、人口が減少し高齢化が進むなど、社会が大きく変わりつつある中で、10年後、20年後もこれまでと同じような働き方、生き方で大丈夫だと思えるなら、「気恥ずかしい」などと言っている余裕はあるでしょうか?

「ゆでガエル」という言葉があります。自分が浸かっている水の温度がゆっくりと上っても、中にいるカエルは気づかないものです。これは自分も気をつけていますが、恵まれた環境にいる人ほど、変化を察知するのが遅れて、気づいたら危機的な状況に居るという事態が起きないとは言えません。

繰り返しになりますが、リスクのないことなので、まずは自分の好きなことを見つけて、2枚目の名刺を持ってみてほしいですね。

専門家:柳内啓司(やなぎうち・けいじ)
1980年生まれ。東京大学大学院卒。在学中にサイバーエージェントにてウェブ広告制作に携わった後、TBSテレビに入社。バラエティやドラマの番組制作、社内ベンチャーでの事業立ち上げなどを経て、現在はネットとTVが連携した番組の企画・宣伝を担当。コミュニケーション、テクノロジー、キャリアなどをテーマにしたコラム執筆や著名人へのインタビュー取材も多数。(記事提供: BUSINESS NOMAD JOURNAL

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