打算や計算ではなく本当に好きなことを見つけてやる。そして発信する。

Q:好きなことを見つけるのって、意外と難しいのではないでしょうか。

柳内 :要は行動量ですね。結婚相手だって何人か付き合って初めて、運命の人と出会える訳ですから。小さい頃の習い事と同じで、いろいろやってみて初めて「ああ、自分はこれが好きなんだ」と分かると思うんです。

完璧主義を目指さず、まずはいろいろ試してみると、そのなかで、自分が好きで、さらに周囲に感謝されたり評価されたりするものと出合える。好きなことが見つからないという人は、おそらく行動量が足りないのでないでしょうか。

Q:書籍では心がけておくべきことを複数挙げていらっしゃいます。敢えていくつか大事なことを選ぶとしたら?

柳内 :2つほど挙げるとしたら、まずは「本当に好きなことをやる」ということ。社外活動で世間体を気にしたり、「儲かりそうだから」と考えたりして始めても長続きしません。時間をかけても苦にならない、自然にやってみたいなと思えることをやる。趣味の延長でもいいと思います。

あとは「発信する」こと。こういうことをやってみたい、やってみましたということを、誰かに直接またはソーシャル上で言うことだと思います。行動量をつくるものって情熱だと思うんです。

Q:組織に属していると、バイネームで(名前を出して)情報を発信することを躊躇する人もいると思いますが...。

柳内 :基本は勇気をもって「えいやっ」と始めれば、意外とできてしまうものです。活動内容によっては匿名やニックネームで、顔も出さずにできたりもします。最初はバカにする人もいるかもしれませんが、そこでめげずに正しいことを続ければ、きっと味方が現れると思いますよ。

Q:2枚目の名刺はビジネスでなくてもいいんですね。

柳内 :どっちでもいいと思っています。もちろん収入が得られればそれはいいですが、まずは好きなことをやる。極めていくことで、ビジネスにだってできると思いますよ。

自分の生きがいの面でも、収入源の面でも、会社だけに頼るのって危険だと思うんです。やりがいを複数持っておけば、1つがダメになっても、ほかで得られます。

それは収入面でも同じ。収入も会社からの給料だけだと、どんな局面でも会社の論理に従わざるを得なくなります。もちろん本業で手を抜いていいというわけではないのですが、社外にも収入源を持っておくのは大事です。

ただ私の優先度としては、やりがいが先で、その次に収入を考えますね。