注目を集めるためにバカげた行為の写真をアップ?

藤田氏はまた、「SNSでプライベートを公開しても瞬間的に満たされるだけで、本人が抱えている根本的な欲求が満たされるわけではない」とも話す。

Twitterで刺激的な投稿を繰り返す若者が時々話題になる。バイト先で大型冷蔵庫に入ったり、飲食店のキッチンで不潔な行為をしたり、時には犯罪にあたるような行為をしたりして、その様子を撮影し、Twitterで公開するものだ。こうした“バカッター”などと呼ばれる現象も「承認欲求の1つ」だという。「誰かに認められたい」という意識は第三者から褒められたり認められるという行為だけではなく、注目を浴びること自体にも欲求の解消になるというのだ。

「なぜ自分の恥をわざわざ世間にさらすのか」と疑問に思うのが一般的な感覚だろうが、承認欲求の手段だといわれれば、理解できなくもない。

自分を認めてあげられるのは自分しかいない

しかしこうした行為は、あくまで瞬間的な解消、浅い満足度を得られるだけで終わってしまう。いつまで経っても満足することはできない。

本当の意味での“満たされる”とは何だろうか。例えば第三者から支持されたり、金銭を稼いだりする方法が考えられるが、それとて“誰か・何かに依存しなければ得られない”もの。

そこで藤田氏は「自分自身で自分を認めてあげる・喜ばせてあげることが一番大切」と語る。

例を挙げると、自らが「したい」と思うことに打ち込むこと。情熱を注げるものを見つけることが有効的のようだ。仕事でも趣味でもジャンルは問わないので、一度自分が欲することを振り返ってみるといいだろう。周囲からの評価は無視して、自身がやりたいこと・ものを実行することが、自己を認めるための第一歩になる。

カップルアプリでのコミュニケーションだけでなく、現実世界での挑戦が、自分自身の人生をよりよいものにさせてくれるに違いない。

もし自分の彼や彼女、あるいは子供や知人がSNSにプライベートな写真や、やり取りをアップしようとしていたら……。「リベンジポルノ」の被害者になるリスクもあるわけだから、よくよく考えたほうがいい。親しい人を諌めることは難しいかもしれないが、自分が思うところを話すだけでも、何かの助けになるかもしれない。(ZUU online 編集部)