(写真=Getty Images)
(写真=Getty Images)

来年2016年も目を話せない国であることは間違いない中国。1月から順に、予定されている出来事を確認しておこう。

1月 2015年の経済統計発表、AIIB設立式典

1月上旬には2015年の通年貿易統計が、中旬には2015年の通年経済指標(GDP、CPI、固定資産投資、社会消費品小売総額等)が発表される。

貿易総額(人民元ベース)は2014年通年で3.4%の伸びに対し、2015年の目標は6%だった。しかし着地は▲8%台と大幅未達に終わる。では2016年の目標は?少なくとも△8〜10%にはなりそうだ。

年間GDP成長率は7.0%か6.9%で発表されるだろう。わかりやすい2択だ。7.0%を達成したと強弁するのは無理が大きそうで、「この件であまり騒ぐな」という中国日報中文網の論説から見ると、6.9%だろう。2016年間目標は次期(第13期)5カ年計画達成の必要条件とされる6.5%以上で間違いない。こちらのほうは6.7%または6.8%と予想する。

1月中旬、AIIB(アジアインフラ投資銀行)設立式典と第1回董事会が開催される。規約によれば署名国(56カ国)のうち10か国が承認し、初期出資額が資本金総額の50%を上回れば業務開始できるとあり、これは問題ないだろう。

ところが早くも格付機関による格付が出るまで、私募または公募による無格付債を優先的に発行する可能性が語られている。こうした拙速を思わせる姿勢や、国際機関にふさわしい実質の確保について、しっかり討議されるかどうか。

2月 春節(2月8日元旦)休暇の注目ポイント

春節とは、元旦7〜8日前の「小年」から、旧正月15日の「元宵節」までの約3週間を指す。

ブルーカラーは、この期間内なら何日休んでも慣習として問題にされない。郷里で情報交換し、より好条件の職場へと頻繁に移動するのがこれまでの常だった。景気減速の中、労働力は果たして不足なのかすでに過剰なのか? 2016年春節は例年以上に労働者たちの動向に注目が集まりそうだ。

ホワイトカラーは通常、政府発表に従い1週間のみである。しかし2016年は曜日の並びがよく、国定休日が日曜日から土曜日までとなるため、前後に1日〜2日、追加しやすい。台湾では実際に9連休とした。つまり旅行に出やすく、海外旅行ブーム、爆買い日本ツアーの継続も間違いなさそうだ。

3月 全人代、次期(13期)5カ年計画を採択、成長率目標は?

中国は2020年までに、2010年比、GDP2倍、国民所得2倍を達成することを標ぼうしている。この実現には、次期5カ年計画で6.5%の成長が必要になる。11月上旬、習主席自らこの数字に言及した。

しかしネット上では、「高すぎる」「5.0%が精一杯だ」「5.8%程度が妥当」「世界経済の減速を考慮すべきだ」などの専門家の意見が出回っている。

政府系メディアも含め、「もっと落ち着いて考えて見よう。」といった雰囲気は醸成されている。ところが地方紙は、新空港、地下鉄、ライトレールなど相変わらず華々しい公共事業プロジェクトで飾られており、ギャップが大きい。

4月 最低賃金改定、労働市場の行方は?

この時期に最低賃金の改定を行う地方政府が多い。北京・天津、上海、深?などの巨大都市ではここ5年、毎年10%以上の改定を続けてきた。一方で隔年または不定期の地方もある。

巨大都市は二ケタ改定を続けるか、地方都市は見送るか、春節休暇後の労働者動向とともに、今後の労働市場を占うカギとなる。「二孩」(二人っ子)政策、検討中の退職年齢引上げ政策にも影響を及ぼしそうだ。

5月〜7月 株式バブル崩壊1年、株式市場の状況は?

狂騒の株式バブルから1年後、上海総合株価指数はどうなっているだろうか。3月の全人代でIPO(新規株式公開)の認可制から登録制への移行が承認されているはずで、需給の悪化による値下がり、業績好調企業の登場による値上がり、ともに考えられそうだ。政府が場当たり的政策で引っ掻き回さない限り、3000ポイント台ではないだろうか。

なお清華大学世界経済研究センターの主任教授は、中国経済は6月から「増速」すると予測している。