【創業者と2代目社長】

今回私がこのようなことをアウトプットしようと考えた理由は上記の 3 番目に掲げた事に関係があります。 “ 創業者 ” という方々は、常に大きな決断をし続けてきた人達です。彼らが時に見せてくれる、驚くほど果敢でそれでいてあっさりとした投資の決断にはハッとさせられることが非常に多くあります。彼らと長年お付合いしていると「この人には先ず追いつけない」というくらいの凄さを目の当たりにすることが多いです。

一方で、いわゆる 2 代目の方々は全く違った特性を持ちます。彼らの学歴は、これ以上ないくらいピカピカ(つまり超エリートということ)であることよくある話です。また、欧米アクセントの英語を綺麗に話す方が非常に多いです。これは、ご子息を若い時から海外に留学させていることが主流なためで、 これは特にアジアの富裕層の間で顕著です。

しかし、1代目を築いたお父様/お母様以上に魅力的な2代目の方に出会えたことはほとんどありません。それは残念ながら初代の経営者は、1から100を作り上げられた人々であって、その後継の人達は会社もしくは資産がそのようなスピードで成長する過程を経験されたことがないため100のものを200には増やせても10000には増やせるような決断ができる事は難しいようです。また、既に若くして資産を手に入れた(又はその予定がある)ので、そのインセンティブもあまりないのかもしれません。しかし、幸か不幸か、優秀な創業者も父親である側面には勝てず、特にアジアではご子息の 方が経営権を引き継ぐケースが多いのは事実です。

【日本で投資するならオーナー系企業】

現在、日本の大企業で顔が見えるオーナー経営者ですぐに思い起こすことができるのは、孫さん、柳井さん、三木谷さん、永守さんといった方々でしょう。私が日本株を買うとすれば、経営者 ( できれば創業者 ) がオーナーとして普段の経営を取り仕切っている企業であることを最重要の要素として考えます。このように考えると、大企業というよりも中小型株を丹念にリサーチして仕込むというやり方位しか思いつきません。経営者の利益と我々株主の利益が同一線上にあるということを担保されない企業の株式には正直手を出し辛いと考えてしまいます。

今回も長々と書き過ぎました。最後までお付合いありがとうございました。ではまた。

By N.S