(写真=PIXTA)


▼プロフィール

年齢:私41歳 独身
住居:両親と実家暮らし
職業:非正規職員(副業有り)
貯金:定期700万 不動産投資300万 国債100万 介護保険400万
年収:副業含め400万円
月収:20万から50万

▼希望・予定

・結婚予定はなく退職金制度もないので老後資金が心配、持ち家がありますが老朽化してきているのでリフォーム代も考えて生活したい。両親が高齢なので今後の介護も不安。

▼聞きたいこと

非正規雇用で働いています。副業がありそちらの方の収入がメインです。副業は個人主としての収入になりますし、月によって金額のバラツキも大きく厚生年金などを考えて非正規雇用の方の仕事と両立してやっていく予定です。結婚予定がないので老後資金が心配です。積み立ての投信や金、個人拠出年金などを始めようと思っています。

相談点は二点、上に記入した以外に普通預金にまったお金があるのでそれを生かせる貯蓄方法を悩んでいます。投資をする方向性ですが勉強会不足で何をどうしたら良いのかと言うこと。

もう一点は先ほどは書きましたら月々の積み立てのバランスをどのように考えたらいいのか、普通預金の積み立ては定期があるので考えておらず、金、投信、個人拠出年金などが候補です。

この二点をバラバラに考えるのか、それとも先にある程度の金額を積み立ていれそれをベースに月々積み立ていくのか、でもスポット買い出来る知識もなく運用に悩んでいます。長く情報量の多い相談で大変申し訳ありません。アドバイス頂ければと思います。よろしくお願いします。(ももさん 山梨県40代)

今から計画的に退職に備える

【中村芳子さんの回答】

ももさん ファイナンシャルプランナーの中村芳子です。結婚の予定がなく、退職金もないので、老後が不安。資産をどのように運用したらよいか、というご相談ですね。今から計画的に退職に備えれば、不安のない老後を送れるはずです。

おっしゃるように貯金だけで老後に備えるのは賢明ではなく、投資を組み合わせるのはとてもよい考えです。ただし、投資を考える前に、自分の退職後のくらしやお金を想像し、見通しを立てた上でないと、よい投資のプランをつくることはできません。

たとえば、退職を65歳と考えて、

1)それまでに毎年どのくらい貯金できるのか。
2)退職までに、リフォームなどの大きな出費は、いつ、いくらくらいかかるか。
3)いまのペースだと、退職までにどのくらい貯められるか
4)いまの生活費は月額、年額いくらぐらいで、退職後はいくらぐらいになるか。
5)そのほかに、考えておきたい出費や収入(相続など)はあるか

いまある貯金や、これから貯めるお金のうち、どのくらいを投資に当てたらいいか、どのような投資を選んだらいいかは、上のことがらがわかって、はじめて具体的に考えることができます。

目的が「老後」とはっきりしていれば、個人版確定拠出年金はよい選択ですが、これを上手に利用するには、まず投資信託での積立を1、2年くらい経験することをお勧めします(確定拠出年金は数ある投資信託の中から商品を選んで積み立てていく制度なので)。

投資は本などで勉強するだけでは身につかず、本当にはわからないので、月1万円からでも投資信託の積立を始めることをお勧めします。

その過程で「どの金融機関を選ぶか」「税金のことはどうするか」「どんな投資信託があるのか」「その中からどの商品を選ぶか」「相場が下がったらどうするか」などを実体験で学ぶことができます。わからないまま投資を始めるのがいちばん危険です。いきなり「スポット買い」や「金」などをはじめることはお勧めしません。

拙著に『新版 20代のいま やっておくべきお金のこと』ダイヤモンド社刊があります。この本に、投資の基本の考え方、金融機関の選び方、投資信託のメリット、どの投資信託を選んだらいいか、などを初心者にわかりやすく、丁寧に説明しているので、よかったら手にとって読んでみてください。多くの40代以上の人から、読んでよかったと感想をいただいています。

次のステップとして内藤忍さん著の『10万円から始める!貯金金額別初めての人のための資産運用ガイド(ディスカヴァー携書)』もお勧めです。

その上で、やはりFPに相談されることをおすすめします。自分の老後について、いまの人生について、40代50代の生き方について、より積極的なプランをたてることができ、不安が消えて、毎日前向きに生きることができるようになりますよ。

中村芳子 アルファアンドアソシエイツ

(提供: FPCafe )

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