5 Restaurants’ Tricks That Manipulate Your Mind.
やわらかな日射しが肌を照らす昼下がり、神保町にあるカフェに足を運びました。新緑がさわさわと揺れ、頬をなでる風が心地良い。日本初のエッグ・ベネディクトを、テラス席で楽しめるなんて?と悦に入っていたところ、目の前に差し出された一品を見て愕然。
マヨネーズなのかクリームソースなのかよく分からない黄色いソースがベターッとのっかった大型マフィンと半ゆで卵一つに、脂ぎったベーコンらしき肉片が2切れ、アボカドが挟まれた怪しげな物体だったのですよ。
余りに想像とかけ離れ、かつ不健康そうだったので、全部食べられませんでした・・。後で考えたら、あの不気味なイエローソースは、ベアネーズソースのマガイものだったんでしょうね。かつて筆者が住んでいたロングアイランド・シティに佇むカフェ・アンリが、このときばかりは恋しくて泣きそうになりましたよ。
エッグ・ベネディクト、私はコレを想像していました。
よくもまぁこんな料理を提供するものだと驚き、一緒にいた主人に至ってはオーダーしたハンバーガーが身体に合わず、吐き出す始末。挟まれた肉がミステリー・ミート、すなわち肉の正体が分からない風味だった上にNYの悪徳ハンバーガー店で使っていたトリックが仕込まれていただけに、余計に頂けません。何かと申しますと、ボリュームを持たせるためにオートミールを混ぜていたのです。指で肉をほぐすとパラパラこぼれ落ちるので、すぐに分かったそうな。
いくら店構えが素晴らしくても、肝心の料理がニセモノなら話になりません。GWの反省から、こんなニュースをお届けします。米国版「こんなメニューのお店に気をつけろ5選」。情報元のタイトルは「メニューで見掛けるイライラする言葉とフレーズ10選(The 10 Most Annoying Words and Phrases on Menus, Ranked)」ですが、当サイトでは意訳しました。日本でも通用するような5つを絞り、お届けします!
1.不必要なフランス語使用
例えばharicots vertsとは、小さなインゲン豆のこと。こうしたフレーズをさらっとまぶしただけで、メニューのお値段が20%上乗せされるから、あら不思議。しかも、意味が分からないのでいちいち店員さんに尋ねなければならず、面倒なんですよね。
2.無意味な名前
全ては「トール、グランデ、ベンティ」から始まった?独特のフレーズが目下、ロサンジェルスを中心に米国で流行中の「アペタイザー(前菜)、アントレ(メイン)、デザート」はもう古い。朝食を指すフレーズ、最近では「小さな誘惑、ひと口分の#スウィーツ(Tiny Temptations, Mouthfuls, and #’DaSweetStuff)」など、ソーシャルメディアに配慮するケースも多いのだとか。日本に、こんなトレンドが上陸するのも間近だったり?
3.シェア用の一品
2人用として、大きなお皿でお値段もしっかりした一品・・2人で分けるより、サイズダウンしてお値段控え目の方がたくさんオーダーしてくれるのでは?日本では、本当によく見掛けるようになりました。
4.泡、スモークなどのトリック
レストランは、マジックで魅せるお店ではありませんよね。アッと驚かせたい気持ちは分かりますが、味で勝負して頂きたい。
5.農園の名前を施した素材
近隣の農家をサポートし、かつ新鮮で安全な素材だとアピールするのは全く問題ありません。ただし、前菜で2000円を超えるような高級店では当然素材にこだわっているはずですから、野暮になりかねません。
米国でも日本でも、5年以上にわたって生き残るレストランは一握りという厳しい世界。だからこそ、ありとあらゆる手段で個性を光らせたい気持ちは、痛いほど分かります。しかし、応用は基本があってこそ。せめて食欲をそそる品々でウェルカムして頂きたいものです。
安田佐和子
My Big Apple NY
は、金融・経済の最前線ウォールストリート発のアップ・トゥ・デートなアメリカ情報サイトです。主宰は、東京で各国中銀動向およびマクロ経済担当の為替ライターとして活動し2005年からNYに拠点を移した安田佐和子。現地ならではの話題を満載して、お伝えします。
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