中国経済のバブル崩壊を心配する必要はない

フィンク会長は、中国経済のハードランディング懸念に対しては楽観的な見方を示し、「中国経済のバブル崩壊を心配する必要はない」と述べている。

「中国が工業製品輸出中心の経済構造からサービス中心に変わろうとする努力は非常に印象的で、中国政府がサービス中心の経済に速やかに変わるためには、より攻撃的な改革が必要だ」と強調した。続いて「西欧先進国も産業構造を変化させて定着するのに50年かかった」とし「中国の成長減速や負債増加などは経済構造が変わる過程で生じることがある問題」と説明した。

ブラックロックは3月に日本を格下げ

日本株に関してもアベノミクスと歩調を合わせるように投資残高を積み上げた。現在も多くの日本株で大株主として名を連ねており、最も日本株を保有し、最も日本市場に影響のある外人投資家の一つだと言ってもいいだろう。

安倍首相が「未来投資に向けた官民対話」と題して2015年10月に財界から7名の出席者を招き、投資促進のためのアイデアをたずねた。その一人がブラックロックのリチャード・クシェル最高商品責任者だった。その席上で同氏は日本株への投資額を23兆円と明かしている。

そのブラックロックが3月下旬に、日本株を「Overweight」から「Neutral」へ格下げし、衝撃が走った。日本市場では、年初からの外人の売りが5兆円に達し、その一部はブラックロックの売りではないかとの観測も拡がった。

それほどブラックロックの影響力は大きい。今後も同社の投資方針に関するコメントには注目だ。(ZUU online編集部)