【投資銀行系プライベートバンカーの魅力について】

この仕事の魅力的な所は、マーケットというものが常に何らかの動き、イベントを反映しているものであるため、普段忙しくされている経営者やお金持ちの方とコミュニケーションを図らなくてはいけない理由、お互いの考えをぶつけ合わなくてはならない理由が存在していることです。そのような人たちの携帯電話に電話をかけて常に相手をしてもらえるって素晴らしいことだと思っています。継続して行ってきたお陰で、その多くの人達が、こちらからの情報のアップデートを待っていてもらえるようになっています。

この時点で賢明な読者の方には、「所詮ブローカーだろうからお客様に売り買いしてもらわなきゃどうしようもないんだろう?」と思われることでしょう。その点について私は否定する気は全くありません。

しかし、我々のプライベートバンク業界は決して甘いものではなくパフォーマンスが悪い業者、運用担当者は排除されるようにできています。そのため、お客様から手数料を頂く反面、運用成績に対するこだわり、切迫感については何よりも真剣に感じています。私自身が自信のあるものについては、ほとんど自分自身の資産ポートフォリオにも組み込むようにしており、お客様にはそのことも随時お伝えするようにしています。お客様に勧めている、自信のある投資対象を、自分の財産設計において取り入れるのは当然のことだと思っています。

ただ総運用資産や人生のステージにおける違いがあるため、時には止むを得ず私だけが利益確定をしてしまう時がありますが、その時もちゃんとその意図、事実はお伝えするようにしております。

この点をもう一歩突き詰めると、「直接銀行を通すことなく自分のお金も突っ込み、お客様の資産をファンドとして運用した方がいいのではないか?」という疑問まで持たれた方はかなりのご明察だと思います。私自身の遠くないキャリアの延長線上にそれがあるのは間違いありません。

以上、ここまで堅い話ばかりしてしまいました。
次回には私がこの仕事に対してこの上なく充足を感じること、やりがいなど共に、プライベートバンカーの仕事を決める上で必要とされる2つの信頼関係について述べていきたいと思います。

By N.S

photo credit: (vincent desjardins) via photopin cc