チャンスを広げる「さわズー」精神とは?

こうして仕事が回り始めれば、「マネー」の管理も必要になってきます。クラウド型の会計ソフトなどを活用して、収支を入力し、利益を確認しましょう。

加えて大切なのはマインド面です。しばしばお金儲けを悪いことのように感じる人がいますが、そのブロックは外すこと。心理ブロックがあると、商品の値段や報酬についてきちんと伝えられず、ついつい割り引いたり、サービス過剰になったりしがちです。

こうしたマインドに基いて、良い「習慣」を持つことも大事です。成功する行動習慣として、私は「ビビサク」と「さわズー」の精神を推奨しています。

ビビサクとは、ビビッと感じたら、サクッと行動すること。「これは面白そう」という直感が働いたら、すぐ実践しましょう。先延ばしすると、チャンスも逃げてしまいます。

さわズーとは、さわやかな図々しさ。「買ってください」「お友達に紹介してください」といった頼み事を、ためらわずに笑顔でさわやかに言うことです。

ビビサクとさわズーは、「チーム&コミュニティ」、つまり人を巻き込むときにも必要・不可欠です。

私は「ひとりビジネス」を提唱していますが、決して"1人ぼっち"でやることを推奨しているわけではありません。アドバイスをくれる人、アイデアをくれる人、技術を提供してくれる人、お手伝いしてくれる人などと積極的につながりましょう。

なお、このチームは会社組織のようにガチガチに固定されたものではありません。プロジェクトごとに、手を組んだり離れたりできる緩やかで自由な関係の中で、仕事のクオリティを磨き上げていくことができます。

そして最後の要素として、とても大事なものが「ミッション&ヴィジョン」。この「ひとりビジネス」の目的は何か、どんなことを実現したいか、ゴールイメージを明文化しましょう。こうして志を明らかにすることで、迷わずブレずに、「ひとりビジネス」を推進していけます。

佐藤 伝(さとう・でん)起業と習慣の専門家・ひとりビジネス応援塾塾長
1958年生まれ。著書は国内外で累計100万部を突破しているミリオンセラー作家。行動習慣の指導を行なう創造学習研究所を約30年にわたり主宰。スキマ時間を活用して経済的自立を目指す「ひとりビジネス応援塾」は、具体的・実践的と大評判。著書に、『ひとりビジネスの教科書』(学研プラス)など多数。(取材・構成:林加愛)(『 The 21 online 』2016年6月号より)

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