今年で9回目となる「フットボール50」が発表され、サッカークラブのブランド価値ランキングで、マンチェスター・ユナイテッドが2年連続で首位に輝いた。王座を死守したものの、ブランド価値では史上最高額となった昨年の12億600万ドル(約1277億8776万円)から3%減。対する2位のレアル・マドリードCF、3位のバルセロナは28%から32%増で着実に追いあげている。両クラブともに国際大会での優勝が評価された形だ。

同発表は、英コンサル会社Brand Financeによる「ブランド力指数(投資、エクイティ、パフォーマンスに基づく評価)」「ロイヤルティ率」「収益(観戦チケット、放送権など)」から総合的に算出されたもの。

では早速、10位から順番に見ていこう。()内は昨年順位である。

ブランド価値と評価

10位(10位) トッテナム・ホットスパーFC
(4億4100万ドル/約459億7866万円 AA+)
AIA(シャツ―2340万ドル/約46億 3973万円)

ハリー・ケインなど若手の活躍で、リーグ戦では惜しくも首位を逃したものの、今年もトップ10入りを果たし、ブランド価値を23%アップさせている。

9位(8位) リヴァプールFC
(7億4800万ドル/約792億1320万円 AAA)
スタンダード・チャータード(シャツ―4380万ドル/約46億 3973万円)

前シーズンのUEFAチャンピオンズリーグに続き、今シーズンも出だしは苦戦したリヴァプール。ドイツ出身のカリスマ、ユルゲン・クロップを監督に迎え、リーグカップ決勝に出場を果たすも、マンチェスター・シティに王座を奪われた。昨年から価値が30%増えている。Warrior and Standard Chartered銀行(英)など、スポンサーに名乗りをあげる大企業は後を絶たたない。

8位(5位) チェルシーFC
( 7億7600万円/約822億168万円 AAA-)
横浜ゴム(シャツ―5840万ドル/約 61億8456万円)

UEFAチャンピオンズリーグでは首位で決勝進出を果たしたが、その後一気に低迷し、ジョゼ・モウリーニョ監督が退任するまでに発展。昨年の順位は5位から転落。就任予定のアントニオ・コンテ監督の正念場となるだろう。

7位(9位) パリ・サンジェルマンFC
(7億 9200万ドル/約838億9656万円 AAA-)
エティハド航空(シャツ―3650万ドル/約38億6644万円)

昨年から価値が46%増と驚異的な伸びを見せた。「リーグ・アン」、「クープ・ドゥ・フランス」、「クープ・ドゥ・ラ・リーグ」、「トロフェ・デ・シャンピオン」と4冠を達成したが、国際戦ではいまいち実力を発揮しきれない。2016年5月に退団を発表したイブラヒモヴィッチの穴を埋める、トップ選手を目下探している。

6位(7位) アーセナルFC
(8億 5800万ドル/約908億8794万円 AAA)
エティハド航空(シャツ―4380万ドル/約46億 3973万円)

2004年以来の優勝が期待されていたが、選手の負傷などが相次ぎトロフィーを逃すことが多かった。一方でブランド価値は28%増、ブランド力もAAAと好調。国際的なファン層を持つアーセナルは、大手企業にとって絶好のアイコンだ。今年ボルシア・MGからの移籍となったグラニト・ジャカが、人気をさらに加速させてくれると期待されている。