「資産管理や投資にデジタルツールを使えないマネジメント会社は用なし」と考える超富裕層が急増している。

世界23カ国、若年層から高齢層まで実に5200人以上の超富裕層の65%が「洗練されたデジタル・チャンネル」を重要視していることが分かった。英大手コンサルタント会社キャップジェミニの「ワールド・ウェルス・レポート」によるデータだ。

こうした需要の高まりに、年齢層や地域に関係なく81.3%のウェルス・マネージャーが「デジタル・ツールは重要な役割を果たしている」と回答し、知識とツールへの要求が高まっている。

デジタル化に出遅れると収益が50%落ちる

レポートには非常に興味深いシミュレーションが掲載されている。最適なデジタル・ツールを提供していないウェルス・マネジメント会社の収益は、最高56%まで落ちこむというのだ。

超富裕層の72.9%が「ウェルス・マネジメント会社、あるいはマネージャーが提供するデジタル・ツールが、今後2年の間により多くの資産を投資するかどうかの決定に影響する」と答えている。ここからも、資産活用とデジタル・テクノロジーの連携は、今後ますます必要不可欠なものになると予想できる。

この傾向は特に40歳以下の超富裕層に強く、この年齢層の86.5%が同意している。これらの若年層が今後顧客の主流に移行したときに、業績を伸ばし続けるには、デジタル化していることがどんなに重要であるかが分かる。