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(写真=Thinkstock/Getty Images)

米国を代表する2大企業、シティ・グループとコストコの提携で実現したストアカード「Costco Anywhere Visa Card」。発行からわずか3週間半で57億ドル(約6042億5700万円)の取引を記録するなど、収益面では好調な滑り出しだが、不手際の連続で出だしから大きくつまづき、顧客からの苦情が殺到している。

昨年2月、6000万人のコストコ会員が長年慣れ親しんだ、アメリカン・エクスプレス(アメックス)との提携関係打ち切りを発表して以来、顧客と投資家の信頼感が崩れかけているコストコにとって、今回のシティの失態は痛手以上の何ものでもないだろう。

カード切り替えの手際の悪さに、顧客の不満が爆発

日本でもおなじみとなった米大型会員制卸売小売チェーン、コストコ。本国では手数料に関して合意に至らず、16年間にわたりクレジットカードを提携していたアメックスと決別。新たにシティと提携関係を結んだ。

コストコ顧客専用に発行されていた「Costco TrueEarnings American Express」が利用できなくなる顧客、それによる影響を懸念するコストコの投資家、そして昨年の総収益1162億ドル(約12兆3184億円)を誇る提携先を失うアメックスの投資家の不安感を煽り、発表直後、コストコ株は0.7%減の157.03ドル(約1万6647円)、アメックス株は80.48ドル(約8532円)まで一気に6.4%下落した。

しかし翌月、コストコが新たにシティとの提携先を発表。シティによる新カード発行までは、継続してアメックスカードが利用可能であることを顧客に保証し、市場に広がっていた不安感を一掃。便乗効果でVisa株は2.3%、シティ株は0.5%の上昇を見せた。

ところがアメックスカードを今年6月で取り扱い終了とし、同月20日からシティカードに切り替えた途端、コストコのFacebookが顧客からの苦情で埋まるという事態が発生。

苦情の内容は、「新カードを受け取っていない」「カード受け取り後、シティのカスタマーサービスを通して受領確認の電話が必要だが、つながるのに数時間かかる」「エラーがでてストアで利用できなかった」「清算したはずのアメックスカードの請求書が送られてきた」など、事業を引き継いだシティの手際の悪さを指摘するものばかり。

中には「解約する」という顧客もおり、心機一転、新たな提携先と新開拓地を切り開こうとしているコストコにとっては、散々な幕開けとなったようだ。