増加する世帯負債を減らすためには、銀行の協力が必須

ポケットFAのような資産管理ソフトから簡潔な家計簿ソフトまで、日々の生活に役立つ金融ツールの需要はますます高まっている。

スマホが浸透した現在、好きな時にどこからでも簡単にアクセスできる手軽さと、「少しでも上手にお金を管理したい」という消費者の向上心が人気に火をつけたようだ。

その一方で多くの国では個人負債は増加傾向にあり、2015年に発表されたOECDのデータからは、世帯負債が実質可処分所得を占める割合が最も高いデンマークでは308%、次いでオランダでは288%という驚きの数字が記録されている。

個人負債を消費者側の問題と片付けず、消費者が安定した経済状況を築く支援をすることも、今後金融機関にとって重要なテーマとなるだろう。

ING銀行の「顧客への気遣い」は予想以上の反響を呼び、サービス開始から2カ月弱で、すでに260万人の蘭顧客が「Kijk Vooruit」を利用している。

一歩先行くお手軽ポケFAアプリが本格的に市場に出回るようになれば、より多くの消費者が利用することになると期待できる。

欧米では資産運用ツールや家計費管理ツールを、オンラインまたはモバイルバンキングに組みこんでいる銀行が目立ち始めている。

これらのツールを利用して、自分の口座を管理しながら、月々のお金の出入りを見直す、将来の貯蓄プランを立てるなど、無料でファイナンシャル・プラニングすることが可能だ。

FinTechの発展は、こうしたところでも消費者の生活向上に役立っている。( FinTech online編集部

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