2015年米国で最も盗まれた車は、ホンダのアコードであることが判明した。その数はたったの1年間で5万2244台というから驚きだ。

そのほか同じくホンダのシビック、日産のアルティマ、トヨタのカローラなど、日本車が4種類もトップ10入りしており、ここでも日本車の人気が高いことをうかがい知ることができる。

米車ではシボレーやフォードのピックアップトラックが、窃盗の被害にあいやすいようだ。

窃盗犯は高級車ではなく普通の車を狙う

車の窃盗というとメルセデスやフェラーリといった高級車のイメージが強いが、現実の世界では世間の目を誤魔化しやすい、ごく普通の車が最も盗まれやすい。

ランキングを作成した全米犯罪情報センター(National Crime Information Center)によると、近年の車窃盗犯は車を乗り回したり売り飛ばす目的ではなく、あくまで部品をバラ売りするために、最も追跡しにくい車種を狙うのだという。

部品売りをするよりも高額で取引できる新車の場合は、偽造の車検などを発行して、海外市場に移送されるという。

米国における車の窃盗件数は減少傾向にあり、ピーク時の1991年と比較すると約半分にまでおちているそうだが、ランキングの数字を見る限り、まだまだ安心というには程遠いように思える。

車種以外にも最も狙われやすい製造年が特定されており、例えばアコードやシビックでは1990年代中期から後期にかけてのモデルの被害が多く、フォードは2000年初期から中期にかけてのモデルが窃盗犯に人気だ。