DV(家庭内暴力)やったやらないの水掛け論で、泥沼化していたジョニー・デップとアンバー・ハードの離婚騒動。長期化は避けられないかと思いきや、予想外にあっさり決着し、ジョニーからアンバーへの慰謝料も約7億円でカタが付いた。しかもこの7億円、アンバーは全額寄付するというから、セレブの考えることはよく分からない。
一般人からすれば、7億円など馴染みのない金額だが、セレブ界の慰謝料としては、どうやら高額ではないようだ。
セレブの離婚に高額慰謝料はつきもの? 婚前契約は我が身を守るもの
ジョニーとアンバーは2015年2月に結婚。2016年5月に、アンバーがロサンゼルスの裁判所に離婚申請を行ったことで、約1年強の結婚生活が破綻していたことが分かった。理由はジョニーからのDV(家庭内暴力)だ。対するジョニーは代理人を通じて、「アンバーは僕がDVを行っていたと、でっち上げることで慰謝料を手に入れようとしている」と反論。だが、事態は急転直下、8月16日に和解が成立して、離婚に至った。慰謝料は700万ドル(7億円)で落ち着いたものの、婚前契約は交わしておらず、財産分与が行われるかどうかは現時点で不明だ。
今回、婚前契約を交わしていなかったことも、離婚が泥沼化した原因の一つだろう。婚前契約とは、結婚(入籍)をする前に結婚に関する取り決めをし、「婚前契約書」または「婚前同意書」と呼ばれる書類を作成しておくことだ。結婚生活を行う上でのルールや、離婚にする場合の慰謝料・財産分与などの金銭に関することなど、約束事を盛込んで正式な契約を締結する。日本ではまだ、あまり一般的ではないが、夫婦共有財産の範囲を厳密に決める傾向のあるヨーロッパなど、一部の文化圏やハリウッドセレブの間では広く行われている。
セレブの慰謝料ランキングTOP10 1位はジョニーの240倍
婚前契約をするしないを別にして、上には上がいるセレブ界、慰謝料の金額も青天井である。過去の高額慰謝料額をランキング形式で紹介しよう。(1ドル=100円換算)
10位 ケビン&シンディ・コスナー夫妻:8000万ドル(約80億円)
大学の同級生だったケビンとシンディは1975年に結婚、19年後の94年に離婚。ケビンの不倫が原因で、8000万ドル(80億円)の慰謝料で別れることとなった。働きながら経済的にも支えてくれたシンディを、人気俳優となったケビンは不倫で裏切り、スキャンダルとして報道されて離婚に至ったようだ。
9位 マドンナ&ガイ・リッチー夫妻:9000万ドル(約90億円)
2000年に結婚し、その8年後の08年離婚したマドンナ&ガイ・リッチー夫妻。映画監督であるガイの資産は、マドンナの10分の1と言われ、いわゆる典型的な格差婚である。婚前契約を結んでいなかったこともあり、泥沼化の様相を呈したが、最終的にはマドンナが慰謝料を支払い決着している。
8位 スティーブン&エイミー・スピルバーグ夫妻:1億ドル(約100億円)
世界の巨匠スピルバーグは、1985年に女優のエイミーと結婚するも、4年後の89年に離婚。彼らは、婚前契約書を交わしていなかったが、エイミーは紙ナプキンに書かれていた、結婚に関するスティーブンの約束の走り書きをもとに争い、1億ドルを手にしたという。
7位 グレッグ&ローラ・ノーマン夫妻:1億300万ドル(約103億円)
伝説的なプロゴルファー、グレッグ・ノーマンは1981年に結婚。結婚期間は25年破局に至ったが、離婚調停は泥沼化し、06年に離婚が成立した。原因は明かされていないが、慰謝料はグレッグの財産の3分の1にあたる約1億300万ドル。「お互いに納得し、円満な形で離婚したい。友人ではあり続ける」とグレッグはコメントしている。
6位 タイガー&エリン・ウッズ夫妻:1億1000万ドル(約110億円)
プロゴルファーのタイガー・ウッズは、2004年ファッションモデルのエリンと結婚。だが、タイガーの複数の不倫スキャンダルで、離婚にいたっている。当初、慰謝料額は7億5000万ドルと、3位のマイケル・ジョーダン夫妻を超えて、スポーツ界最高額になるかと思われたが、最終的には1億1000万ドルで落ち着いている。