コメダの株価は既存店と新店の動向をチェック

ところで、ユニクロのファーストリテイリング <9983> が月次の既存店売り上げ動向で株価が大きく動くのをご存知だろうか?

小売業、外食チェーン店などでは、本業の好調さを見るのに既存店という新規出店を含まない売上の月次動向が注目される。前年同期の実態の比較がしやすいからだ。

コメダの株価を見る上でも、一番のポイントとなるのは既存店の伸びだ。同社は毎月12日頃に前月の既存店動向を開示する。コメダのホームページのIRライブラリーでチェックすることが可能だ。コメダの既存店は今期3月から7月で100.0%。前年同期間比まったく同じペースで推移している。

小売り業、外食チェーンなどを見る上で新店出店動向も鍵となる。既存店の伸び以外で積極的な出店ラッシュでトップラインの売上が伸びることも成長のドライブとなるからだ。コメダの新規店を含む全店の売上は、新規出店効果で111.3%と伸びている。6月末現在の店舗数は686店、上場で得た資金と知名度を利用して今後5年間で1000店に増やす計画だ。

コメダ株に投資するならば、既存店の動向、新店出店動向を同業他社と比較し、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった指標が、成長に比べて割安なのか割高なのかを比較することが基本になる。

是非、コメダや大好きな外食チェーンの既存店の売上動向をチェックしてみよう。思いのほか、株価に連動していることに気がつくかもしれない。

コメダは東日本、西日本に積極出展中

コメダは1968年に名古屋で始めた喫茶店が始まりである。名古屋を中心としたフランチャイズ展開で成長した。

先に述べたように、6月末のコメダ珈琲の店舗数は686店。うち343店と半分が中京地区だ。名古屋においては全駅にコメダがあるといったイメージらしい。現在は、東日本、西日本に積極出店をしている。今後5年間で1000店まで伸ばす計画だ。

8月には初の北海道店をオープン、道内初上陸とあって地元メディアの報道で話題となり開店8時間前から顧客が並び始めオープン前には60人以上の行列が出来た。また、初の海外店を今年上海にオープンしている。まだまだ成長の可能性はありそうだ。

株主優待は「KOMECA」年間2400円、実質配当利回り4%

コメダは、上場に伴い株主優待を導入した。2月年度末および8月の中間期末の1単元(100株)の株主に対し、コメダで利用できるプリペイドカード「KOMECA」1200円分か、自社製品詰め合わせセットのいずれかをもらえる。今回が初めてなのでどんな詰め合わせ商品になるかも楽しみだ。

現在のコメダの株価は1836円(8月23日)。配当は年50円なので配当利回りはグロスで2.72%となる。さらに、年間2400円のKOMECAをもらえることを考えれば1株あたりの年間配当は74円となり実質配当利回りは4.03%となる。コメダ中毒者にとっては長期保有するのに魅力的な利回りかもしれない。

「コメダ愛」や実質配当利回り期待で株主になるものありだ。こういった観点から株式投資を楽しむのも一つのスタイルである。(ZUU online編集部)