世界的なファッションショーはもちろん、映画やCMに、さまざまな舞台で輝きを放つスーパーモデルたち。このほど米経済誌『Forbes』が発表した「世界で最も稼ぐモデルランキング2016」には、美しい容姿と桁外れの収入を稼ぐモデルたちが名を連ねた。

ランキング1位は14年連続でジゼル・ブンチェン

Forbesが発表した2016年の「世界で最も稼ぐモデル」ランキング」以下のとおり。

1位 ジゼル・ブンチェン /3050万ドル(1ドル100円換算で約30億5000万円)
2位 アドリアナ・リマ /1050万ドル
3位 カーリー・クロス /1000万ドル
3位 ケンダル・ジェンナー /1000万ドル
5位 ロージー・ハンティントン=ホワイトリー /900万ドル
5位 ジジ・ハディット /900万ドル
7位 カーラ・デルヴィーニュ /850万ドル
8位 キャンディス・スワンポール /700万ドル
8位 リウ・ウェン /700万ドル
10位ミランダ・カー /600万ドル

ジゼル・ブンチェンは、なんと14年連続1位という快挙。今回は年収が約30億円(1ドル100円換算)と、2位以下を大きく引き離して堂々のNo.1である。

ジゼルは14歳でモデルとしてデビューし、数々のCMやテレビに出演。かつて米ファッション誌『VOGUE」は彼女を“モデル・オブ・ザ・ミレニアム”と評価し、米情報誌『ローリング・ストーン誌」の表紙なども飾っている。モデル以外にも、これまで化粧品などの広告に登場し、またオリジナルブランドのランジェリーやスキンケアを手がけ、最近では自身のプロデュースによる「環境保護」をテーマとした”イパネマ”のビーチサンダルが人気を呼んでいる。

昨年モデルを引退したジゼルは、今年のリオ五輪開会式で“ラスト・ランウェイ”を披露するなど、ブランド価値は今なお健在。むしろ元モデルからセレブへと、上昇階段をさらに登りつめているようだ。

スーパーモデルの収入源はブランド広告

スーパーモデルの大きな収入源は、ショーにおけるウォーキングではなく、広告だ。

ジゼルの場合、ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールをはじめとする世界的ラグジュアリーブランド20以上の広告塔になっている以外にも、母国ブラジルの携帯電話会社や靴メーカー、テレビの広告塔も務めている。他にもMicrosoft系列のアプリメーカーやカード会社、Appleのテレビ広告キャンペーンにも起用されている。モデルを超えた高いブランド価値が、多様な企業にアピールし、多額の広告収入へと結びついているのだ。

2位のアドリアナ・リマは、ジセルには2000万ドルの差をつけられているが、それでも人気下着ブランドや、化粧品大手、高級時計メーカーなどとの契約により、今年の年収は自己最高額に達している。

3位タイのカーリー・クロスは、ランク入りしたモデルの中で最も多い18社のブランドと広告契約を結び、年収を倍増させている。

ただし、多くの広告を得るためには、その前に雑誌の表紙を飾る、メディアに露出する、といった本人およびエージェントの努力が欠かせない。だが、モデルの知名度や付加価値UPの方法にも、少しずつ変化の波が押し寄せているようだ。

前年比2.5倍の1000万ドルと、増収幅が最も大きかった3位のケンダル・ジェンナーは、SNSの活用が飛躍のきっかけとなった。彼女はInstagramのフォロワー数が6440万人もおり、SNS上で莫大な影響力を持っている。これがブランド価値となり、エスティローダーやカルバン・クラインとの巨額契約に結びついた。5位に初登場したジジ・ハディットもまた、2200万人のInstagramフォロワーを獲得し、メイベリンやトミー・ヒルフィガーとの契約を果たしている。

彼女たちは最初にInstagramやYouTubeなど、SNSを利用した影響力を持つことに成功し、それがひいては自身のブランド価値向上、広告獲得に結びついたのである。