住宅ローン専用ロボアド「デジタル・モーゲージ・アドバイザー(DMA)」が、世界で初めて英スタートアップによって開発された。

AI(人口知能)技術を屈指したDMAを利用すれば、消費者は24時間365日、自宅にいながら住宅ローンの見積もりや相談をすることが可能になる。常に最新のものに更新された住宅ローン金利をもとに、月々の返済額の算出や商品の紹介などをしてくれる、便利ツールの誕生だ。

わずか10分で相談完了 デジタル化で忙しい現代人を支援

これまでは人間のアドバイザーを通してのみ可能だった住宅ローンの相談だが、事前に予約をいれて支店まで出向いて、さらに相談に30分、1時間と費やすなど、忙しい現代人にとってはひと仕事だった。

簡単な住宅ローンの見積もりや商品比較であればオンラインでも可能だが、「あまりにも簡潔過ぎて参考にしにくい」との声も、消費者からあがっていた。

そこで誕生したのが、英スタートアップ、HabitoによるDMAだ。相談から見積もりまでわずか10分。何百という商品の中から、利用者にとって最適なものを選びだしてくれる優れものだ。

正しい商品を選択することで、消費者は年間何千ポンド(約135万円以上)と節約することが期待できる。特に様々な住宅ローン商品があふれかえっている英国では、最適な商品を探しだすことに困惑する消費者が多いという。

開発にあたり、「消費者が実際に何を求めているか」という点を分析するために、Habitoは何百件というインタビューを実施。その結果、「会話を交わす雰囲気の中で、最適な商品を素早く見つけてくれるツール」への需要が高いことが判明した。

相談の予約待ちなどもなく、思い立ったらすぐに無料で利用できるDMAが、住宅ローン産業の常識をくつがえす日も、そう遠くはなさそうだ

そのほか今年末までには、よりお得な住宅ローンへの借り換えサービス紹介など、消費者にとって嬉しい機能の追加を予定している。( FinTech online編集部

【編集部のオススメ FinTech online記事 】
金融業界のビジネスパーソンはFinTechの進行に危機感を持たなければならない
「フィンテックは必ずしもハイテクばかりではない」みずほFG 山田執行役常務・CDIO
freee「本質的で価値あるものを生み出し、社会に、業界にインパクトを与える仕事を」
銀行がヒト型ロボット「CHIP」でAI研究進める 豪州
「チャットボットの金融分野進出は時期尚早」フォレスター・リサーチが警告