M&Aキャピタルパートナーズ、企業の後継者不足への対応で好業績
それでは、今回は東証1部上場企業の「平均年収」上位10社からM&Aキャピタルパートナーズ、ファナック、三菱商事の3銘柄を取りあげたい。
M&Aキャピタルパートナーズは独立系のM&A仲介会社。後継者の人材不足に悩む中堅中小企業のオーナーと専任契約を結んで行う事業継承を得意とする。M&Aの仲介は特別なスキル、ノウハウが要求され、社員1人1人が稼ぎ出す収益も大きい。
同社が10月下旬に発表した2016年9月期決算は増収増益となった。2017年9月期も、引き続き増収増益が見込まれている。
ファナック、減収減益も好材料背景に株価は回復
ファナックは富士通 <6702> から分社した企業で、工作機械用数値制御装置の世界大手である。
値がさ株であるため日経平均株価への寄与度が高く、同社の株価が大きく変動すると、日経平均も相応の影響を受ける。
2016年9月中間の連結決算は減収減益だった。IT分野向けの小型切削加工機(ロボドリル)の需要が減少したことなどが影響した。
一方、自動車産業向けに販売するロボットは好調。10月中旬には、筑波工場の一部を転用し、会社全体の生産能力を月5000台から6000台に引き上げると発表した。投資家の期待を背景に株価は回復基調にあり、2万円が視野に入る水準まで値を戻している。
三菱商事、石炭価格上昇で業績回復へ
三菱商事は大手総合商社。三菱UFJフィナンシャルグループや三菱重工業と並ぶ「三菱グループ中核3社」のひとつだ。
大手総合商社は各社とも資源分野への投資を進めてきたが、ここ数年は原油価格の低迷などの資源安に悩まされていた。
しかし、今年夏以降、中国の生産調整などにより石炭価格が急上昇するなど周囲環境に好転の兆しも見られる。三菱商事は資源大手BHPビリトンとともにオーストラリアで炭鉱を運営しているだけに、今後の業績への影響が気になるところだ。(ZUU online 編集部)