インドの大手PNBメットライフは12月19日、アバターによる顧客サービス「conVRse」 の開始をウェブサイト上で発表した。

顧客は支店でVRヘッドセットを装備し、「Khushi」という名称のアバターから保険商品やサービスに関するアドバイスを受けることができる。保険産業におけるVR導入は、世界初の試みとなる。

革命にオープンな姿勢が顧客サービスの向上につながる

米メットライフの共同ベンチャーであるPNBメットライフは、生命保険から医療保険まで様々な商品を提供すると同時に、早期からテクノロジーの導入に取り組んできた。昨年はシンガポールにイノベーションセンター「ルーメン・ラボ」を設立し、conVRseの開発に着手した。

AI(人工知能)を屈指して誕生したアバターには、保険分野の専門知識がプログラミングされており、顧客の質問や相談に適格に対応してくれる。

ルーメン・ラボのジア・ザマンCEOは、「VRの利点が顧客サービスのカスタマイズ性にある」とコメント。現在はインドの10都市、15店舗のみの限定導入となっているが、今後保険に関する知識を従業員に広める目的で、内部教育用VRを採用する意向を示している。

PNBのタラン・チューCEOは、「顧客サービスを向上させるという点で、PNBは常に革命的なアイデアにオープンである」とし、conVRseが21世紀におけるカスタマーサービスの象徴的存在となるという自信に満ちている。

PNBの革命はここでとどまらない。将来的には提携先のATMにconVRseを導入するという提案があがっているほか、アフターサービスを含む顧客サービスやKYC(銀行による個人確認手続き)の全自動化を目指しているそうだ。( FinTech online編集部

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