豪大手電力会社、ヴィーン・エナジーと加ブロックチェーン企業、BTLグループ、EY(アーンスト・アンド・ヤング)オーストリア支部が提携し、ブロックチェーン技術を利用した電力売買の概念実証を行う。
商業的なコスト削減が可能であると実証された場合、将来的な本採用も視野にいれている。エネルギー産業でも急速にブロックチェーン技術への関心度が高まっており、より先進的で効率的なソリューションの開発が期待できそうだ。
独大手電力会社も同様の概念実証に着手
BTLは2月14日、ウェブサイト上で共同実験を発表。自社のテクノロジーがどのような形で電力売買のコスト削減に役立つかを見極めることが目標だとしている。
BTLは2015年の設立以来、様々なブロックチェーン・ソリューションを企業に提供している。自他共に認めるブロックチェーン・エコシステムのパイオニア的存在だ。
一方ヴィーン・エナジーは国内に200万人を超える顧客を抱える豪最大手電力会社として、顧客に恩恵をもたらす技術の採用に積極的に取り組む構えだ。しかし実際の採用には特定の時期を設けず、慎重に検討を進める意向を示している。
また今回の概念実証をとおし、新たなビジネスモデル創出の可能性にも期待がよせられている。
このプロジェクトにはEYのオーストリア支部も参加。「ブロックチェーンが既存のエネルギー産業にあたえる影響は無限である」とし、市場の常識をくつがえす革命的ソリューションの開発を支援していく。実験は3月から5月にわたり行われる予定だ。
昨年は独大手電力会社、RWEがブロックチェーン・スタートアップ、Slock.itと提携し、イーサリアムのプラットフォームを利用した概念実証に着手するなど、エネルギー産業におけるブロックチェーンの潜在性が徐々に明らかになり始めている。( FinTech online編集部 )
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