3月3日、とうとう金の価格を上回ったビットコイン。1293.30ドル(約14万7423円/Coindiskデータ)に達し、1オンスあたりの金の最高値、1235.95ドル(約14万885円/Goldpriceデータ)に大きく差をつけた。3月5日現在は1257.80ドル(約14万3376円)に落ち着いている。

そんな中、HashCoinsによる欧州初の仮想(クリプト)業務銀行、ポリュビオス銀行(Polybius Bank)の設立が欧州で発表された。

法人向けブロックチェーン・コンサルティング、トークン投資など

金の下落は3月1日、CNNの取材に応じたウィリアム・ダドリー・ニューヨーク連邦準備銀行総裁の発言から、「3月利上げ」の可能性が高まった結果と推測される。これに対しビットコイン買いが加速した事実は、多くの投資家がビットコインと金をまったく異なる資産と見なしていることを指す。

こうした動きを予測していたかのように、ポリュビオス・ファウンデーションによるポリュビオス銀行(Polybius Bank)の設立が発表された。エクゼクティブには、HashCoinsのブロックチェーン・エンジニアからイーサリアムのブロックチェーン設計者まで、仮想通貨産業のプロが勢ぞろいしている。

エストニアのブロックチェーン・スタートアップ、HashCoinsによって開発されたデジタル・パス技術を用い、エコシステムの自動化・デジタル化を実現。通常の個人消費者向けバンキング業務と平行して、法人向けブロックチェーン・サービスも提供する。

ブロックチェーン・サービスに関心を示している従来型の銀行が増えているが、「実際にはどこから手をつけたらいいかわからない」という声が多い。ポリュビオス銀行はこうした発展を目指す銀行のコンサルティング的役割を果たす。「クリプト銀行」といっても、単なるビットコイン交換所のような位置づけではない。

また株主には「ICO」というシステムで利益を還元。ポリュビオス・トークンを発行し、利益の20%を配当する。1トークン10ドル(約1140円)と、気軽に手をだしやすい点も魅力的だ。

すでに欧州連合裁判管轄への設置登記はすんでいるとのことで、本格的な始動も秒読み段階にはいっている。( FinTech online編集部

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