日本郵便と本田技研工業 <7267> が郵便配達に使われるバイクを電動化する検討に入ると発表した。また充電ステーション等社会インフラ整備に向けた協議も進めてるとしている。国内ではまだ市場規模の小さい電動二輪市場が活気付く可能性を秘めている。

電動二輪導入と充電インフラ整備を検討

両社の発表によると、協業に向けた主な検討内容は2点。まずは郵便配達業務での電動二輪車の導入である。日本郵便は現在約8万5000台のガソリン二輪車を保有している。これらを順次電動二輪車へ更新する検討に入る。電動化によって排ガスの排出が無くなり、環境への貢献が期待される。導入時期や導入車両等の詳細は現段階では決まっていない。本田技研工業は現在「スーパーカブ」の電動二輪の開発を行っており、2018年の発売を目指している。導入車両も「スーパーカブ」が第一候補となる可能性が高い。

次に社会インフラ整備の検討である。電動車両導入にあたり、郵便局への充電ステーション設置の実証実験を検討する。電気自動車同様、電動二輪も充電インフラの整備が普及の為の条件となる。本田技研工業は郵便局の力を借りて、社会インフラ整備を進めていく。

両社にとって有益な協業となる可能性

本田技研工業の決算資料によると、2016年3月期の国内二輪販売台数(連結)は18万台となっており、前年度から約1割減少している。全販売台数(連結)の2%に満たない規模であり、国内市場の縮小が見て取れる。国内二輪市場が落ち込む中、電動二輪の普及で巻き返しを図りたいところである。

電動二輪の市場はアジアを中心に海外では拡大しているが、国内ではまだ規模の小さな市場である。普及の為の問題は価格と航続距離である。価格は補助金等もあり、ガソリン車両に近付きつつある。航続距離は数十キロの物が大半であり、心もとない。家庭用電源で充電できるとはいえ、外出先で電源を見つける事は難しい。充電ステーションの普及は電動二輪にとっても重要な課題となっている。

今回の発表は国内で電動二輪市場が拡大する可能性を秘めている。郵便局は全国に約2万4000ヵ所ある。郵便局に充電ステーションが完備されれば、電動二輪での外出の利便性が飛躍的に高まる。また、電気自動車と電動二輪の充電規格の統一を行えば、電気自動車の更なる普及に繋がる可能性も出てくる。

日本郵便にもメリットがある。同社は親会社である日本郵政 <6178> が上場し、株主より郵便事業の収益改善を求められる環境にある。充電ステーションによって郵便局へ人の流れが出来る事はチャンスとなり得る。また、環境問題への配慮をアピールできる側面もある。

両社にとって今回の協業は大きな意味がある。具体策はこれから検討していく予定となっているが、前向きで発展的な協業が行われる事を期待したい。(ZUU online編集部)

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