投資に興味がある人は、FX投資という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。近年では雑誌やテレビなどに取り上げられるようになり注目を集めている。

なぜ、さまざまな投資が存在する現代でFX投資が注目されているのだろうか。今回は、そんな注目のFX投資の特徴と注意点を解説したい。

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(写真=violetkaipa/Shutterstock.com)

FX投資とは

FXというのはForeign Exchangeの略称で、日本語では「外国為替証拠金取引」という。FX投資というのは利益を目的とした通貨取引のことを指す。

外貨取引はインターバンクと呼ばれる銀行同士が行う取引と、ブローカーを通して個人が行う2種類があるが、個人で行う場合は後者となる。そのため、FX投資では口座を開設し、ブローカーを介して通貨を売買するのだ。

では、個人投資家はどのように利益を上げることができるのであろうか。株式投資のキャピタルゲインとインカムゲインに似た概念が存在し、為替レートの変動を利用して利益を上げる方法(キャピタルゲイン)とスワップと呼ばれる通貨の金利差で利益を上げる方法(インカムゲイン)がある。どちらの利益を目的に取引するかで、取引戦略も全く変わってくるので、適切な対応や判断を下せるかが重要だ。

FX投資の特徴

FX投資の特徴として「差金決済」「取引時間」「レバレッジ」「日本円以外の取引」の4つを挙げることができる。

差金決済とは現物の受け渡しを行わずに、売り方と買い方の差額を決済することを指す。FXでは差金決済ができるため、資金をスムーズに再投資することが可能である。

さらに、ほぼ24時間いつでも取引ができる点も特徴のひとつだ。日本の株式市場は午前9時から午後3時までしか取引できないことに対して、為替は様々な通貨が世界中で取引されているため、会社員など日中取引が難しい人でも投資しやすい利便性がある。

他にも、株式投資の信用取引と同様に、FX投資にはレバレッジという概念が存在し、自己資金額以上の取引が可能だ。例えば、100万円の自己資金に対して、400万円の取引を行うのであればレバレッジは4倍、800万円であればレバレッジ8倍となる。FXのレバレッジは日本国内のFX業者の場合、最大25倍までとなっており、信用取引の約3倍と比べると投資効率に大きなアドバンテージがあることがわかる。

4つめに、日本円以外の取引を行えることが挙げられる。一般的な外貨預金では、日本円と外貨のペアしか取引できない。一方、FXであれば、例えばユーロ/ドルのペアなど、日本円以外のペアを取引することが可能だ。

FX投資の注意点

FX投資は敷居が低い投資と呼べるかもしれないが、注意しなければいけない点も多々ある。まず、レバレッジを最大25倍までかけることができるため、自己資金以上の取引が可能であり、高いレバレッジをかけながら思惑が外れた場合、自己資金以上の損失を招く可能性がある。リスクヘッジをうまく行うことが成功の秘訣といえる。

また、新興国のような流通量が少ない通貨であればあるほど、流動性リスクが高まり、思わぬ値動きをすることがある。海外の動向は日本のそれよりも一般的に情報が取りにくく、カントリーリスクもあるといえる。

FX初心者はまずメリットとデメリットを徹底的に理解する

FXでリスクをコントロールするコツは、とにかくレバレッジ管理を徹底することだろう。ブローカーによっては、レバレッジを1倍に設定することも可能だ。レバレッジ1倍ということは、レバレッジがかかっていないということであり、外貨預金と同じようなイメージで為替取引ができる。ただ、為替変動リスクやカントリーリスクをゼロにすることはできないので注意が必要だ。

FX投資はほぼ24時間取引可能なので利便性も高く、資金回転という意味では投資効率も高いので、誰でも始めることができる。FX投資に興味がある人は、メリットとデメリットの両面を考慮して検討してみてほしい。(提供: みんなの投資online

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