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みんなの投資onlineより

人口ボーナス期突入 人口動態から考えるASEANの魅力

日本は少子高齢化や人口減少の問題に直面しているが、世界に目を向けると、これから人口の増加がピーク(人口ボーナス期)を迎える国がいくつかある。その代表的な地域がASEANだ。

人口は国力に大きく関係する。したがって、これから人口が増える国は、投資妙味があるともいえる。今回は人口ボーナス期の国を多く抱えるASEANの魅力について解説する。

人口ボーナスと人口オーナスとは

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(写真=Photobank gallery/Shutterstock.com)

15歳未満である若年人口と65歳以上である老齢人口を足し合わせた人数を「従属人口」といい、15歳以上65歳未満の人数を「生産年齢人口」という。一般的な経済は、生産年齢人口が従属人口を支える構図だ。大規模な自然災害や戦争などが起こらない限り、人口は大きく増減することは少ないため、現在の出生率から将来の人口動態を推定しやすい。

「人口ボーナス期」とは、一例をあげると生産年齢人口が継続して増え、従属人口比率の低下が続く期間をいう。人口ボーナス期の国は、好景気になりやすく、日本では1960年~1970年代の高度経済成長期に該当する。一方、「人口オーナス期」は、人口ボーナス期と反対の状態を指す。生産年齢人口が継続して減り従属人口比率の増加が続くため、人口オーナス期の国は景気後退もしくは景気低迷に陥りやすい。ボーナス(bonus)は特別手当という意味であり、そこから「b」を取ったオーナス(onus)は重荷という意味である。

日本は人口ボーナスと人口オーナスを経験している国であり、今もなお人口オーナス期にあるといえる。人口ピラミッドの推移を振り返ると、ベビーブームで若年人口が大きく膨らんだ頃は、いわゆる「富士山型」であった。数十年が経ち、ベビーブーム世代が社会に出ると生産年齢人口が増え、「つりがね型」となる。やがてその世代が高齢者となり、生産年齢人口や若年人口が増えないままだと、人口ピラミッドは「逆三角形型」となる。日本は「つりがね型」から「逆三角形型」に移行している段階と一般的に言われている。

グローバリゼーションにより国や地域の境界を越えやすくなっている今、ビジネスや投資を検討する上で、この人口ボーナス・人口オーナスを基軸に考えることも可能だ。長期的にはアフリカが魅力的だと考えられるが、日本と物理的にも近いASEANの人口動態と魅力について、経済産業省が所管するジェトロ(日本貿易振興機構)のエリアレポートをもとに考えてみよう。

人口動態から考えるASEANの魅力

ASEANの魅力を考える前に、ASEANについて簡単に説明しておこう。ASEANは東南アジア諸国連合といい、Association of South-East Asian Nationsの略である。加盟国はタイ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオスの10ヵ国ある。他の地域経済統合体と人口を比較すると、EU(28ヵ国)5億831万人、NAFTA(3ヵ国)4億7,978万人、MERCOSUR(6ヵ国)2億9,687万人に対し、ASEANは6億2,329万人である(いずれも2014年・外務省発表)。GDPの総額は2兆4,780億米ドル(2014年)と日本の半分ほどだが、今後、人口ボーナス期に突入する国を多く抱えるASEANではGDPの上昇を期待できる。

ジェトロのエリアレポートによると、ASEAN全体の人口ボーナスは2041年まで続き、中国よりも長期に継続するという。個別の国を見ても、シンガポールは2028年、タイは2031年に人口ボーナスが終了するが、その他のASEAN加盟国はこれから人口ボーナス期を迎える。特に、インドネシアは2044年、マレーシアは2050年、ミャンマーは2053年、フィリピンに至っては2062年まで継続すると試算されている。

日本の高度経済成長期には、所得の上昇、雇用の拡大、金利の上昇、生活品質の向上や消費の拡大などがあり、これらに呼応して株価や不動産価格が上昇した。これから人口ボーナス期を迎えるASEAN加盟国でも同様の期待ができることから、投資という面でもASEANは魅力的といえる。

ASEANへの企業進出

ASEANの魅力は、日本企業の進出状況からも判断できる。2016年5月17日付の帝国データバンクの調査によると、ASEANに進出している企業は1万1,328社、国別ではタイが4,788社でトップ、シンガポール2,821社、ベトナム2,527社と続く。

ASEANに限らず人口ボーナス期の国は新興国であることが多く、法整備や投資環境は未成熟であることが多い。為替リスクやカントリーリスクも存在する。これらのデメリットを把握したうえで、人口動態を手がかりとした資産運用も一考の価値があるだろう。(提供:みんなの投資online

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