東京・青山、表参道などで有名な美容室「HAIR DIMENSION(ヘアーディメンション)」を運営する株式会社ヘアーディメンションホールディングスが4月12日、東京地裁から破産開始決定を受けた。40年以上の業歴を持つ老舗で、「聖子ちゃんカット」の生みの親で知られるほか、カリスマ美容師ブームのさきがけ的存在。顧客には、有名女優、芸能人、著名人がおり、雑誌などのメディア露出も多かった。売上高は約3億5000万円。帝国データバンクの調べによれば、ピーク時は約15億円の売り上げがあったとみられる。
債務額は調査中。

一号店は新宿区四谷

倒産
(写真=PIXTA)

同社が設立されたのは1975年8月。青山、表参道など東京の一等地で、「HAIR DIMENSION(ヘアーディメンション)」5店舗を経営していた。

社長の飯塚保佑氏は、山野美容専門学校の講師を務めたのち、渡米。カルフォルニア州美容師免許を取得した後、アメリカの有名サロンで働くなど経験を積む。1975年に帰国し、四谷に一号店となる「HAIR DIMENSION(ヘアーディメンション)」をオープンした。

飯塚氏の代表作として知られているのが「聖子ちゃんカット」だ。松田聖子さんがデビュー当時にしていた髪型で、当時日本中の若い女性たちの間で大流行となった。その後1990年代に起こったカリスマ美容師ブームでも飯塚氏は火付け役として高い人気と知名度を誇る。同時に店舗も拡大し、有名美容室がひしめきあう青山をはじめとして都内5店舗まで拡大した。

カリスマ美容師ブームの終焉 店舗閉鎖へ