参考値の業績予想では3割増の営業増益見通し
安川電機が20日に発表した2017年3月期の決算は、売上高が前年同期比4.0%減の3949億円、営業利益が同17.2%減の304億円と減収減益になりました。ただ、円高による目減りが売上高で333億円、営業利益で102億円にのぼることから、円高の影響を除いてみると売上高は4.1%増収、営業利益は10.4%増益で事業の実態は悪くなかったといえます。
安川電機では国際会計基準導入を踏まえ、今期から決算期を変更する予定です。決算期末はこれまでの3月20日から海外子会社の決算期末にあわせ2月末に変更されます。このため今期は変則決算となり、前期と今期予想を単純に比較することができません。そこで安川電機では今期の決算期末を従来通りと仮定した場合の業績予想も参考値として公表しています。
それによれば、決算期変更を反映した業績予想はドル円の想定レートを110円とし、売上高が4140億円、営業利益が370億円ですが、決算期末を従来通りと仮定した参考値は、売上高が前期比8.9%増の4300億円、営業利益が同31.5%増の400億円で最高益を更新する見通しとなっています。安川電機では引き続き自動車やスマホ関連向けに良好な事業環境が続くとみています。
金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券
シニア・マーケットアナリスト
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