電子たばこ(加熱式たばこ)に関する新展開が話題を集めている。JT(2914)とフィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が連携し、ステッカーを作成、配布するという。その内容は、外食店などにおいて「従来の紙巻きたばこは禁止、電子たばこはOK」というもの。

飲食店などでの喫煙を禁止する受動喫煙禁止法案をめぐっては、電子たばこを含めるかどうかの議論が進んでいるが、今回は法案に先駆け「電子たばこ許可」の流れを構築する狙いがあるとみられる。また、3社が連合して紙巻きたばこから電子たばこへの誘導を図ることで、電子たばこの普及が加速しそうだ。

電子タバコ
(写真=PIXTA)

電子たばこでは、「アイコス」で先行するPMIを、6月から「プルームテック」を都心で展開するJTと「グロー」を手掛けるBATが追い掛ける構図となっている。

JTは今12月期の連結営業利益を前期比5.6%減の5600億円と予想。ただし、為替影響を除外した場合には、同3.4%増と増益を見通している。また、電子たばこの大規模展開の効果を保守的にみていると考えられるだけに、普及加速が収益の上積み要因となりそうだ。

一方、電子たばこ関連では、輸入販売を手掛けるトランザクション(7818)が関連銘柄の筆頭として挙げられるほか、LINE(3938)がアイコスのサービス開発でPMIと事業提携をしている。今後のキャンペーンなどが材料視される可能性がある。

このほか、JT子会社と取引実績があり、前3月期もたばこ向け香料が好調だった高砂香料工業(4914)、電子たばこの部品供給企業として名前の挙がったことのあるJUKI(6440)のほか、「電子パイポ」を販売するマルマン(7834・JQ)などもマークしておきたいところだ。(6月30日株式新聞掲載記事)

>>話題のテーマや注目株を一足早くお届け「株式新聞WEB」限定プレミアム銘柄も

【関連株式ニュース株式新聞へ】
インフォテリが続急伸、信用取引の規制措置解除を好感
スター精密が続急伸、18年2月期第1四半期の2ケタ増益を材料視
クスリアオキが年初来高値、18年5月期は増収増益を予想
バイク王が急反落
マーケットチェック「年末に向け2万2000円も」