ゴルフ関連システムを手がけるゴルフスタジアム(東京・豊島区、代表堀新氏、資本金約5100万円)が東京地裁から破産手続きの開始決定通知を受けた。帝国データバンクによると、負債額は約57億円。

同社は全国のゴルフ場などにゴルフスイングの解析システムなどを販売していたが、一部取引先と支払いをめぐるトラブルが発生。1000人を超える利用者が被害者の会を設立し、詐欺容疑で告訴していた。

レッスンプロら被害者の会が第三者破産を申し立て

今年3月、レッスンプロらに「スイング解析ソフト」を信販会社経由で販売する一方で、無料で作成を請け負ったWebサイトの広告料を支払う契約を結んでいた。契約の際、ソフト代金は広告代金で相殺され、「実質無料になる」との説明だった。

しかし広告料の支払いが全国的に滞った。この結果、1000人を超える利用者が被害者の会を設立し、詐欺容疑で告訴するなど事態は悪化。債権者からの破産申し立てを受け、今回の措置となった。

申し立て時点の負債は約56億6202万円。そのうち約36億7747万円はゴルフレッスンプロなど1153人に対する未払い広告料となっている。

ゴルフスタジアム被害者を守る会(被害者の会)は7月6日、東京地裁にレッスンプロらの債務不存在の確認を求め、信販会社に集団訴訟を起こしたことを明らかにした。原告232人は、総額8億円の賠償を求めている。

同社は契約の際、ソフト代金は広告代金で相殺され、「実質無料になる」などと説明していた。レッスンプロらは総額40億円近いソフト代の残債を抱えることとなった。報道によると、レッスンプロらが被害者の会を発足させ、6月27日に18人が東京地裁にゴルフ社の第三者破産を申し立てていた。

信販会社とGSが被害拡大を助長