大手通信事業者(キャリア)から借り受けた回線によって安価な通信プランと端末を組み合わせた「格安スマホ」が、徐々に支持を広げている。大手通信事業者の株価を見ても、格安スマホの普及が大手キャリア市場の一角に食い込んできていることが分かる。

KDDI <9443> の株価は7月10日、その前日の2989.5円から2909円へと急落して以来、低迷を続けている。また、NTTドコモ <9437> も2631.5円と、1カ月前の6月21日の終値が2765円だったことを考えると、軟調が続いているというほかないだろう。ソフトバンク <9984> も含め、大手携帯キャリアは高額な端末料金と通信プランが大半であることから、より安価なサービスを求める声が強かった。

ここでは、格安スマホ関連銘柄の動きを追ってみることにしたい。

楽天 <4755>

格安スマホ,関連銘柄
(写真=PIXTA)

ネット通販大手の同社は、「楽天モバイル」の名で格安スマホを展開している。同社のMVNO (Mobile Virtual Network Operator =仮想移動体通信事業者)事業はまだ投資期にあるが、知名度が高いだけに、今後の動きが注目されるところだ。

2017年7月21日の終値は1324円で、半年前の1月20日の終値1136.5円と比較すると16.5%の上昇となっている。

インターネットイニシアティブ <3774>