戸田工業(4100)を筆頭に、リチウムイオン電池(LIB)の関連銘柄の物色が盛り上がっている。欧州や中国でEV(電気自動車)シフトの道筋が鮮明化しつつあり、LIB市場が急拡大する期待が強まったことが要因の一つ。27日は戸田工がストップ高したほか、田中化学研究所(4080・JQ)も急騰。古河電池(6937)なども値を飛ばした。

欧州で〝脱・化石燃料車〟の動きが加速している。英政府が26日にガソリン車やディーゼル車の販売を2040年以降禁止すると発表。オランダやノルウェー、ドイツでも同様の動きが強まっており、EV普及が一気に進む可能性が膨らんでいる。

IEA(国際エネルギー機関)によれば、EVの累計販売台数は2016年に200万台を突破した。中国の環境規制を背景に15年比では60%増と足元で急拡大しているが、欧州の動向を踏まえると、その勢いは今後一段と増す公算だ。

こうした中、動力源の電気を蓄積するLIBの需要は大きく伸びる見通し。富士経済研究所の予測では、LIBなどの2次電池市場が25年に16年比3.4倍の9.2兆円に拡大する。大型LIBの主要部材は、同4.7倍に成長するという。

LIB関連で台風の目となっている戸田工は、ここ12営業日で株価が実に67%超値上がりした。積み上がった信用売り残をエネルギーに「踏み上げ相場」の様相を呈している。同社は世界的な化学メーカーの独BASFと、LIB用正極材の合弁事業を展開している。

LIBの製造に使う乾燥炉や焼成炉のノリタケカンパニーリミテド(5331)の株価も、ここ最近で大幅に上昇している。LIBの寿命を延ばす新技術でも注目された安永(7271)も強含み、部材のセパレーター専業のダブル・スコープ(=Wスコープ、6619)はこの日年初来高値を更新した。

ステラケミフ出遅れ感、穴株にニレコ

リチウムイオン電池
(写真=PIXTA)

一方、関連銘柄の中で出遅れ感の残るのがステラケミファ(4109)だ。同社はLIB向けの電解質と添加剤を手掛ける。EV販売が拡大する中国では、初の電解質の現地生産を6月に開始した。株価は2月の年初来高値3730円まで上値余地を残す。

このほか、LIB用セパレーター向けの部材を手掛ける萩原工業(7856)や、車載用のLIB向け部品が伸びる日東精工(5957)なども関心を集める可能性がある。

穴株としては、LIB用の電極シート検査装置を手掛けるニレコ(6863・JQ)に注目したい。PBR(株価純資産倍率)は0.5倍と割安感が残り、電池相場に乗って一気に水準訂正が進みそうだ。(7月28日株式新聞掲載記事)

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