2017年11月14日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
動かない状況が続いているが、これにはいくつか理由がある。まずは、113.00円や114.00円ちょうどに大きなオプションがあること。そしてもう一つは米系ファンドの決算絡みだ。
米系の銀行は12月決算が多いがファンドは11月決算が多く、好成績を収めた場合は既に決算を終えてクリスマス付近までの休暇に入り、以降取引をしていないということも考えられる。
トランプ政権は元々23日(木)の感謝際までに米税制改革法案が可決されることを望んでいた。それがここにきて難しいとみられていたものの、ムニューシン米財務長官の「税制改革法案の可決を楽しみにしている」といった発言もあり、上院下院が早期合意となれば、ドル上昇の材料となるだろう。
またオプションも、あさって16日(木)に満期を迎えるため上値が軽くなり上を攻めに行きやすくなるかもしれない。いずれにせよ、動き始めるとしても、オプション満期を迎える16日(木)以降か、米上院下院の早期合意があったときとなりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週に入ってから50銭ほどしか動いていないが、いずれにせよ16日(木)まではこのまま行けば引き続き小動きとなるだろう。向こう1週間の米ドル/円予想レンジとしては、112.50~114.50円。生保が買いたがっていることもあり、方向としては上を視野に入れているため、押し目買い戦略で望みたい。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。