割引率,行動経済学,双曲割引
(画像=PIXTA)

目次

  1. 感情に流されない判断をする
  2. 人はなぜ目先の利益を優先してしまうのか
  3. 将来の価値を割引してしまうせっかち度
  4. ダイエットや株式投資にも双曲割引

感情に流されない判断をする

人間は完全に合理的な判断を行うと仮定する経済学に対し、人間は時に感情的に非合理的な判断をすると仮定するのが行動経済学だ。人間は理屈ではなく感情や感覚で判断することもあるため、行動経済学の方が実態に即した学問と言えるだろう。

しかし、成功するためには感情に流されず合理的な判断を下すことが必要だ。現在使えるお金を減らしてでも将来的なより大きいお金を狙う投資活動においては、行動経済学ではなく経済学的に判断した方が成功確率は高くなる。

行動経済学における人間の非合理性を知り、自分は流されないという意志と忍耐力を持つことが重要だ。

人はなぜ目先の利益を優先してしまうのか

もし現金をプレゼントされるチャンスがあり、今すぐ受け取るなら1万円、1年後なら2万円という条件を提示された場合、差し迫った資金の必要性もなく、また敏腕投資家で1年後に受け取った資金を2倍以上にする自信もなければ、2万円を選択する人が多いだろうと思うかもしれない。

しかし、実際には取り急ぎ資金も必要なく、短期で資金を倍にできる投資家でもないのにもかかわらず、1万円を選択する人も存在する。その選択は、行動経済学の双曲割引というモデルで捉えることができる。将来のより大きな報酬より目先の1万円を選択する背景にあるものとは。

将来の価値を割引してしまうせっかち度