新興市場(ジャスダック市場、東証マザーズ市場)の活況が続いています。このうち、日経ジャスダック平均は1/15(月)の終値が4,161円02銭となり、1990/7/9に付けた4,149円20銭を上回り、過去最高値を更新しました。東証マザーズ指数も約11年4ヵ月ぶりの高値水準を回復しています。世界的な株高の中で、日本株全般に力強い動きとなり、投資家のリスク許容度が高まっており、投資マネーが新興市場にも流れています。

こうした中、大手メディアから有力企業が新規上場となる可能性が報じられるなど、新興市場が一層注目される可能性が大きくなっているように思われます。企業業績の拡大は当面続くと予想され、成長性に富んだ新興市場の銘柄に投資家の熱い視線が注がれやすくなっているようです。

そこで、今回の「日本株投資戦略」は新興市場に注目してみました。1月下旬から2017年10~12月期の決算発表が本格化してくることもあり、業績予想が上方修正されるような好業績を期待することができる新興銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行ってみました。

業績予想上方修正が期待できる新興銘柄はコレ!?

日本株投資戦略,テーマ株
(画像=Thinkstock/GettyImages)

それではさっそく、スクリーニングを行ってみたいと思います。スクリーニング条件は以下の通りです。

(1)ジャスダック市場、または東証マザーズ市場に上場している銘柄であること
(2)業績予想をBloombergに公表しているアナリストが2名以上いる銘柄であること
(3)今期予想営業利益について、市場予想が会社予想を上回っている銘柄であること
(4)来期予想営業利益(市場予想)が今期予想営業利益(市場予想)に対し10%超の増益予想の銘柄であること
(5)今期予想EPS(市場予想)が過去4週間で下落していない銘柄であること

上記の全条件を満たす銘柄を、来期予想営業増益率(市場予想)の高い順に並べたものが表1となります。「日本株投資戦略」では、これらの銘柄を「業績予想上方修正が期待できる新興銘柄」であると考えています。

SKIYAKI <3995> は音楽アーティストのファンクラブサイトを制作・運営している会社です。昨年10/26に新規上場したばかりの若い企業です。この会社は1月決算で、2018/1期の業績発表は3/15の予定です。今期の会社予想営業利益は212百万円ですが、第3四半期までに167百万の同利益を計上しています。

UUUM <3990> は「ユーチューブ」上で動画を作成する「ユーチューバー」などのマネジメントを行っている会社です。昨年8/30の新規公開日には値が付かず、翌日に公開価格の3.3倍で初値が付きました。昨年話題になった銘柄のひとつと言えそうです。1/11に第2四半期の決算発表を行いましたが、営業利益は258百万円となり、当初予想の55百万円を上回る着地になりました。通期見通し(営業利益400百万円)は据え置きとなっています。

バリューゴルフ <3931> はゴルフ場の予約サイトを運営している会社で、会員数の増加や契約ゴルフ場の増加を背景に業績が拡大しています。今期の営業利益は170百万円(前期比82.9%増)の計画ですが、第3四半期までの営業利益は116百万円(前年同期比121.6%増)と業績は順調なようです。

この他、転職市場活況の波に乗るエン・ジャパン <4849> や省力化投資拡大・半導体市場好調の波に乗るハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> 等の業績も好調に推移しているようです。

銀行株の現状と主要指標
(画像=SBI証券)

今回のスクリーニングの注意点は?

今回のスクリーニングでは、決算月に条件を付けませんでした。ジャスダック市場または東証マザーズ市場に上場している銘柄のうち、3月決算銘柄の比率は52%にとどまっています。このため、3月決算銘柄に絞ってしまうと母集団が小さくなってしまうためです。

さらに注意点としては、新興市場銘柄をカバーしているアナリストが東証1部に比べると少ないことがあげられます。上記(1)の条件を満たす新興銘柄は全部で980銘柄ですが、そのうち(2)の条件を満たす銘柄は全体の6.6%に相当する65銘柄しかありません。また、アナリストにカバーされている銘柄でも、アナリストの数は少ないことが多いため、業績予想の市場コンセンサスについて、その精度も東証1部に比べると低くなりやすいと考えられます。

アナリストが好業績を予想する銘柄はすでに、株式市場で一定の高い評価を得ている可能性もあります。表1でご紹介した銘柄の予想PER(市場コンセンサス)は平均で49.3倍とやや高めになっています。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

鈴木英之
SBI証券 投資調査部

【関連記事 SBI証券より】
【2018年のテーマ株を探る(1)】金利上昇に強い業種・銘柄はコレ!?
3Q決算接近!業績予想上方修正も期待できる好業績期待銘柄はコレ!?
【株のお姉さんの中・小型株レポート】直近IPOが公開価格の9倍に!?
2018年の相場テーマは?~「M&A」で注目されるキャッシュリッチ企業は?
20万円以下で買える「12月株主優待銘柄」はコレ!?好配当利回りにも期待