ビットコインを購入する場合、どのようにすれば良いのだろうか。取引所によって違いはあるものの、ビットコインには複数の購入方法があり、中にはクレジットカードでの購入やコンビニで入金を行う方法もある。それぞれの購入方法にはメリットやデメリットが存在するため、特徴を理解した上で適切な購入方法を選べるようにしたい。

取引所の口座開設がビットコインの購入の第一歩

仮想通貨,クレジットカード
(画像=PIXTA)

ビットコインの購入を行う場合、まずはビットコインを取扱う仮想通貨取引所で口座を開設することになる。ビットコインの売買は基本的に取引所を通して行われるからだ。取引所によっても違いはあるものの、個人情報を含めた登録情報の入力を行った後、運転免許証等の本人確認書類の写真をWeb上で提出し、登録住所へ確認書類が届けば手続き完了となるケースが一般的だ。

取引所を介さずにビットコインの購入を行う方法も存在する。OTC取引と呼ばれる相対取引やビットコインATMなどだ。OTC取引は取引所を介さないため、手数料が掛からないメリットがあるが、相手を見つけることが非常に困難である。また、ビットコインATMは手軽に購入可能であるが、導入台数もまだ少なく、手数料が比較的高くつく点もネックとなる。ビットコイン取引のほとんどは取引所を通じて行われており、取引所を通じた購入が無難であろう。

ビットコインの購入 主には3つの方法

口座開設手続きが完了すれば、いよいよビットコインの購入が可能となる。取引所でのビットコインの購入方法は大きく3つに分けられる。

・販売所での購入
・取引所での購入
・クレジットカードでの購入

それぞれの違いや特徴は後述するが、3つの購入方法は購入レートがそれぞれ異なるので注意したい。また、販売所や取引所での購入は事前に入金を行う必要があるが、クレジットカードでの購入の場合は、クレジットカードの決済枠を使ってすぐに購入することができる。

販売所での購入とは?

ビットコインの購入方法の一つに販売所での購入がある。販売所での購入とは取引所の運営企業がビットコインの販売を行っており、それを購入することを指す。取引の相手方は取引所の運営企業となり、購入レートも販売主である運営企業が定めたレートとなる。基本的に取引所での購入と比べるとレートは不利になるケースが多い。

販売所での購入のメリットは、販売所の提示する価格に合意さえすれば即座に購入が可能となる点である。取引所での購入では希望購入価格に応札する相手方が見つかるまで取引は成立しない。取引所での購入が面倒な方等は販売所での購入を検討しても良いだろう。

尚、販売所での購入を行う場合は、事前に入金を行っておく必要がある。

取引所での購入とは?

ビットコインの購入方法として、取引所での購入という選択肢もある。取引所での購入とは仮想通貨取引所が運営する市場であり、株式市場をイメージすれば良いだろう。取引の相手方は市場に参加する別の取引者であり、仮想通貨取引所その取引の仲介を行う。取引所での購入の場合は、指値を出すことも可能だ。

取引所での購入のメリットは、手数料が比較的低く済む点にある。仲介役である仮想通貨取引所への手数料は発生するものの、販売所で購入するよりは有利なレートで取引できるできケースが多い。一方で希望の価格、数量で発注を行っても、その条件に合う取引者がいなければ注文は成立しない点には注意が必要だ。

取引所で購入を行う場合にも、事前に入金を行っておく必要がある。

クレジットカードでの購入とは?

さて、購入方法の3つ目はクレジットカードでの購入である。ビットコインはクレジットカードを利用して簡単に購入することが可能となっている。クレジットカードでの購入は販売所での購入と同様、取引所の運営企業が相手方となる相対取引だ。

クレジットカードでの購入のメリットは何といっても事前に入金する必要が無い点である。クレジットカードの決済枠を利用して取引を行うためだ。入金が面倒な方やすぐにビットコインを購入したい場合には非常に便利な購入方法だ。

クレジットカードでの購入における注意点

非常に便利なクレジットカードでの購入であるが、注意点も多い。

まずは、手数料の高さが挙げられる。購入レートは販売主である運営企業が定めたレートとなり、クレジットカード決済のコストも掛かるため、手数料は割高となる。手数料はそれぞれの取引所によって異なり、購入金額によっても変動するが、中には10%を超えるケースもある。

また、取引所によっては、クレジットカードで購入したビットコインは一定期間の売却制限が掛かるケースもある。仮想通貨取引所のbitFlyerでは、クレジットカードで購入したビットコインは1週間、売却や出金、送付ができないことになっている。急激な価格変動があった場合でも売却できないのである。一方で、仮想通貨取引所のZaifではクレジットカードでの購入時でも売却制限が無い等、対応はそれぞれの取引所によって異なるため、購入時には利用する取引所の規則をしっかりと頭に入れておきたい。

更に、全ての仮想通貨取引所でクレジットカードでの購入ができるわけでは無い点にも注意したい。クレジットカードでの購入ができない仮想通貨取引所も多くある。クレジットカードでの購入が可能な仮想通貨取引所においても、購入可能額や使えるクレジットカードの銘柄に違いがある。ビットコインを始めとした仮想通貨は、国が定めたルールに基づく株式市場と異なり、各仮想通貨取引所の定めたルールによって取引される傾向が強い。取引の前には、利用する取引所のルールを今一度確認しておくべきだろう。

コンビニでビットコインが買える?

取引所でのビットコインの購入方法を3つ説明したが、コンビニでもビットコインが買えるという話を耳にしたことがある方もいるかもしれない。

コンビニでビットコインの購入ができれば、非常に便利であるが、これにはやや語弊がある。正確にはコンビニで仮想通貨取引所への入金が可能であるという表現が正確だ。コンビニのレジでビットコインが買えるわけでは無いので注意したい。コンビニで可能であるのは、あくまでもビットコイン購入資金を仮想通貨取引所へ入金する作業までである。

コンビニからのビットコイン購入資金の入金であるが、利便性が高いので覚えておいて損は無いだろう。それぞれの仮想通貨取引所やコンビニによって、フローに多少違いはあるものの、基本的な入金方法は次のようになる。自身の仮想通貨取引所の口座サイトでコンビニ入金を選択し、そこで表示される番号を控えてコンビニに行く。そして、コンビニの店頭端末より先程の番号を入力し、最後にレジで支払いを行う。

コンビニからの入金のメリットは、入金が即座に反映されることだ。銀行振込での入金の場合、営業時間外の入金が反映されるのに時間が掛かる。特に土日の場合は営業日を待つ必要があり、すぐにビットコインを買いたい時には不便である。コンビニ入金はレジでの支払いが完了すれば、基本的にすぐに入金が反映されるため、機動的にビットコインの購入を行うことができる。24時間営業を行っているコンビニでの入金は、すぐにビットコインを買いたい人には便利なシステムである。

コンビニ入金を際の注意点

便利なコンビニ入金であるが、注意点すべきポイントもある。

まずは、手数料が掛かる点である。それぞれの取引所によって違いはあるが、bitFlyerでは1回当たり324円(税込)、coincheckでは3万円未満の入金の場合で1回当たり756円(税込)の手数料が掛かる。銀行振込で掛かる手数料と比較しても割高となるケースが多いため、コストも含めて検討したい。

また、取引所によっては、コンビニ入金を行った場合、一定期間の出金制限が掛かるケースもある。bitFlyerやcoincheckでは、コンビニ入金後、1週間の出金やビットコインの送付ができない。

コンビニ入金も全ての仮想通貨取引所でできるわけでは無い。コンビニ入金に対応していない仮想通貨取引所も多くある。コンビニ入金を行う場合には、対応可能な取引所を選択する必要がある。取引所によって、手数料や入金可能額はそれぞれ異なるのでこちらも注意したい。それに加えて、コンビニ入金に対応していないコンビニがあることも覚えておきたい。セブン・イレブンはbitFlyerやcoincheckのコンビニ入金に現状では対応していない。コンビニ入金を行う際は、今一度利用する取引所のルールを確認する必要があるだろう。

急ぎの場合は、Pay-easy入金も

ビットコインの購入にはクレジットカードで購入する場合を除き、事前の入金が必要となる。銀行振込による方法が一般的であるが、コンビニ入金を利用する事によって、速やかな入金を行うことができる。急ぎの入金が必要な場合には、Pay-easy(ペイジー)を利用する方法もある。

Pay-easy(ペイジー)に対応可能な金融機関の銀行ATMやインターネットバンキングから取引所へすぐに入金を行うことが可能である。こちらもコンビニ入金と同様、比較的すぐに入金が反映される。コンビニ入金と同様、各取引所によってPay-easy入金利用の利用可否や手数料、出金制限等が異なるので注意したい。

また、取引所によっては特定の銀行からの振込は営業時間外であっても入金が反映されるケース等もあるのでこちらも覚えておきたい。

コストや手間を考慮して最適な方法を

急にビットコインを購入したくなった場合は、クレジットカード決済やコンビニ入金を利用することで、速やかな入金と購入が可能となる。ただ、それらの方法には、手数料のコストが掛かることも多い。入金の緊急性やコスト、手間を考慮して、最適な方法を選択するようにしたい。また繰り返しになるが、ビットコインの取引は取引所によって勝手が大きく異なるので、自身の取引方法や入金方法を考えた取引所選びも重要だろう。(ZUU online編集部)