-経費が計画を上回って推移するも利益は計画線で着地-

ツルハホールディングス
(画像=Webサイトより)

ツルハホールディングスが13日に発表した2018年5月期の第3四半期(2017年5月16日-2018年2月15日)決算は売上高が前期比12.4%増の4881億円、営業利益が同13.5%増の313億円と二桁の増収増益となりました。しかし、昨年9月に買収した杏林堂グループをこの第3四半期より連結対象としたため、その影響を除いて前年同期の数字と比較すると売上高は6.8%増、営業利益は10.9%増となります。

第3四半期までの9カ月累計では杏林堂グループ連結分を除いても二桁の営業増益を確保しましたが、これを3カ月ごとにみると期を追うごとに利益の伸びが鈍化していることが分かります。第1四半期(2017年5月16日-8月15日)に前年同期比で15.6%の伸びだった営業利益は、第2四半期(2017年8月16日-11月15日)に10.9%増に、そしてこの第3四半期(2017年11月16日-2018年2月15日)には6.3%増と一桁の伸びに止まっています。

これは経費増が計画を上回っているためです。早めの出店により新店の営業月数が計画を46カ月上回ったほか、水道光熱費や人件費なども計画を上回ったようです。しかし、第3四半期の既存店売上高が前年同期比3.5%増と第1四半期(2.1%増)と第2四半期(2.9%増)を上回って推移するなどトップラインが引き続き堅調であることに加え、粗利益率の改善(杏林堂グループの影響を除く)もあり第3四半期までの営業利益は会社計画の水準を確保したようです。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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