感度の高い投資家や経営者の間で「コインランドリー投資」が話題になっているという。その理由は何だろうか。今回はコインランドリー市場の現状や、コインランドリー投資の特徴について見ていこう。

ジーアイビー
(画像=ジーアイビー)

コインランドリーの「いま」

コインランドリーというと「学生や外国人の利用が中心で、狭く汚く、女性が入りづらい場所」というイメージを持っているかもしれない。しかし、近年は上記画像のように綺麗で明るく、従来のイメージとは程遠いということを知っているだろうか。

コインランドリー事業で実績があるジーアイビー(本社:愛知県名古屋市)によると、従来は利用者の多くが単身者や学生であったが、近年は主婦(主夫)やファミリー層の利用が70%以上だという。現在は一人暮らし用の部屋でも洗濯機を備え付けることが一般的であるのに加え、共働き世帯の増加によって時短ニーズが高まっていることが背景にあるようだ。

利用目的も従来の「洗濯」から「乾燥」にシフトしている。健康やアレルギー対策への関心が高まる今日において、コインランドリーでの乾燥が見直されつつあるという。

平成23年に厚生労働省が発表した「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」によると、日本国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患を羅患している。1枚の布団に2万匹〜30万匹のダニがいると言われているが、ダニは50℃以上(一定時間)でしか死滅しないため、70℃以上の高温で乾燥させるコインランドリーの大型乾燥機がダニ死滅に有効なのだ。

コインランドリー市場は20年で4倍に

このような背景もあって市場規模は右肩上がりになっている。1970年頃に国内初のコイン式洗濯機・乾燥機が開発されて以降、都市型ランドリーは独身者や学生など若年層をターゲットに普及していった。

近年は、駐車場を完備し、主婦層から歓迎されている郊外型ランドリーが普及しており、市場全体でみると、毎年5%以上のペースで店舗数が増加している。ジーアイビーによると、現在18,000店舗以上が存在し、市場規模は20年で4倍になっているという。

コインランドリー投資の特徴

今もなお市場拡大し続けていることに驚く人もいるかもしれない。ランドリー事業にはどのような特徴があるのだろうか。列挙してみよう。

・現金商売(貸倒・売掛金なし)
・在庫がない(機械を置いておくだけ)
・人手が要らない(従業員の採用・教育が必要なし)
・利益率が高い(損益分岐点が低く利益が出しやすい)
・生活密着型(定着型・習慣型)ビジネスである
・不動産投資に比べて投資金額が低い
・即時償却を行える

特に経営者が注目する理由

上記に列挙した中でも、特に経営者が注目するのが「即時償却を行える」ということだ。利益がでている法人や所得が高い個人は、一度しっかり検討したいところだ。

集客が心配な人もいるかもしれない。確かに今までは「立地の良い場所に設置して来客を待つ」が基本戦略であった。しかし、ジーアイビーでは、スーパーやホームセンターなどの商業施設の駐車場に特化したロケーションを提供している。

既に一定数の「ヒトの流れ」がある場所に設置することによって、安定した集客を実現しているわけだ。ひとつの事業としても魅力的であることに加え、税金対策としても活用できるとしたら、まさに一石二鳥と言えるだろう。一度、検討してみてはいかがだろうか。