2018年5月15日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週の動きは先週と似ている。現在、米ドル/円の日足のチャートをみると、200日移動平均線は110.165円、21日移動平均線は108.945円をそれぞれ指している。21日前を見ると107円近辺で揉み合っており、NYで107円台前半あたりで引けている。

しかしその後、109円台に入ってくるため、クローズベースで一日にだいたい約2円程の差があり、2円を21日で割るとアバウト10銭ほどで、つまり何もしなくても毎日移動平均線が10銭くらい上がっている状況ということになる。このままだと、あと3日経てば、21日移動平均線は、今週の18日(金)には30銭ほど上がり、109.30円付近まで上がる見込み。

現在、3月26日の安値104.583円を始点にキレイなトレンドラインが引けるが、昨日14日(月)も、ちょうどこのトレンドラインで安値を止めたような形となった。前回、110.04円をつけた5月2日(水)と110.02円をつけた5月10日(木)の2回とも110.05の手前で止まっているが、そのすぐ上を200日移動平均線がほぼ水平に推移している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

200日移動平均線を、直角三角形をひっくり返した底辺とし、104.583円から引っ張った日足のサポートラインを右に引いていくと、直角三角形を逆にした上昇三角形となる。この上昇三角形を完全に抜けるとすると、110.20円超えだ。これを超えれば、110.50円超えの可能性もある。

今週の米ドル/円予想レンジとしては、108.00~109.75円。ただ、次のトライが3度目なので、110.05円も超せなかった場合、トレンドラインをクローズレベルで割り込めば、瞬間的には108円のミドル割れ、もしくは108円付近まで落ち込むかも知れない。ただ一応現状は買い目線で考えて、109.20円付近で押し目があれば買って、21日移動平均線が上がってくる過程においても、もし割れてしまうなら一旦は投げ。

方向としては押しを買って110円トライを見極めたい。慎重を期す意味で110円の前半を超せなくても、ロングは利食い。110.20円を超えたら、おっかなびっくりドルロングについて行く。そんなイメージで考えている。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。