2018年6月6日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日5日(火)の米ドル/円は、特に目立った動きはなかった。

イタリアでは、ジュセッペ・コンテ氏が新首相に就任し、新政権発足で政局問題は一旦沈静化した。しかし、昨日5日(火)、コンテ氏の「国民に急進的な変革をもたらす」などの発言を受け、イタリア国債が売られ、ユーロ/米ドルは1.1652ドルまで下落する場面もあった。しかしその後のNY市場で、ECBが14日(木)のECB理事会でテーパリングについて議論する可能性があるとの報道が出たことで、ユーロ/米ドルは1.1732ドルまで反発し、乱高下した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

来週は、12日(火)に米朝首脳会談、13日(水)のNY市場でFOMC、14日(木)にECB理事会が予定されている。来週多くの重要イベントを控える今週は、方向感なく神経質に乱高下する展開が予想される。

米国の通商問題を巡り、マーケットが不安定な中、米国株が堅調で米ドル/円も110円付近まで上昇している。しかし、このまま米国株や米ドル/円が続伸するというのは考えづらい。米ドル/円は、5月21日(月)の高値111.39円でトップアウトしており、テクニカル的にも200日移動平均線のある110.20円付近は上値が重く反落する可能性が高い。米ドル/円は戻り売りスタンスで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。