2018年6月8日12時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

6日(水)、バイトマン独連銀総裁を筆頭に、欧州当局者からタカ派な発言が相次ぎ、下落が顕著だったユーロが反発している。マーケットの焦点は、イタリアの政局混乱からECBの政策に移行した。

また、米国の保護主義的な貿易姿勢に対し、EUも米国に対して報復関税を発動することを発表し、通商問題の過熱化で米国は孤立状態。

新興国通貨では、暴落したブラジルレアルが続落しており、リスクオフに近い環境下で、ドル金利が下がっているが、米国株は底堅く推移している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

来週は重要なイベントが複数予定されている。10日(日)には、「ソブリンマネー制度」(※中央銀行にのみ通貨創造を認める制度)を導入すべきかどうかを問うスイスの国民投票、12日(火)に米朝首脳会談、12(火)~13日(水)にFOMC、そして、14日(木)にECB理事会が開かれる。

通商問題が過熱化する環境下では、リスクオフの米ドル安を予想しているが、これら重要イベントを控えていることから、週末のポジションの持ち越しには注意が必要。

ユーロは、来週14日(木)にECB理事会を控え、底堅い展開が続くだろう。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。