忙しい日々を過ごす医師などの高所得者が資産運用を始めようと思ったとき、良いコンサルタントに出会えるかどうかは将来を左右する分かれ道です。良い資産運用コンサルタントを見極める重要なポイントを4つ挙げてみました。
ポイント1 「結論ありき」ではないかどうか
良い資産運用コンサルタントを選ぶポイントの一つが、「商品ありき」や「結論ありき」で話が始まるのではなく、資産運用コンサルタントがヒヤリングやブレーンストーミングなどをしっかりしてくれるかどうかです。資産運用コンサルティングにおいては、いわゆる「カウンセリング」という最初の一歩になります。
資産を増やすということは、資産運用において最も重要なことです。しかし、ビジョンをしっかり共有できる資産運用コンサルタントに依頼できなければ、本人の価値観や将来像に合わない資産運用プランに意図せず決まってしまうかもしれません。
・将来の生活についてどんな理想を抱いているのか
・現在の生活などで抱えている悩みや問題点はあるのか
・医師としての仕事はどれくらい忙しいのか
・家族に対してどのような想いを持っているのか
こうしたビジョンは資産運用の方法を決めるためにはとても大切な要素です。資産運用コンサルタントがその本人の価値観や現状を把握することにしっかり努めてくれるかどうかは重要といえます。良い資産運用コンサルタントを見分けるための一つの指標にしてみると良いでしょう。
ヒヤリングやブレーンストーミングは、対話の中で本人自身も考え方を整理することができるとても重要な時間にもなります。良い資産運用コンサルタントとこうした過程を経ると、改めて自分の将来設計を磨き上げることができる機会にもなるでしょう。
ポイント2 手間を惜しまず取り組んでくれるか
資産運用コンサルティングの第一歩としてのカウンセリングを終えたら、将来設計や価値観を踏まえたうえでゴールを設定していくフェーズになります。良い資産運用コンサルタントであれば、ヒヤリングの結果をしっかり踏まえてくれるでしょう。本人のリスクに関する考え方や資産運用に費やすことができる時間、さらには性格なども加味した方法論などを提案してくれるはずです。
また、本人の希望と現実の市場環境などを踏まえたうえで、「無理なことは無理としっかり踏み込んでアドバイスはくれるか」も、良い資産運用コンサルタントを見極めるポイントといえるでしょう。資産運用コンサルタントからの提案を検討したあとは、改善などを繰り返して資産運用の方法を最終化していきます。
資産運用は将来にわたって永続的に続くものです。提案から決定まで、手間を惜しまずにしっかりと取り組んでくれることも、資産運用コンサルタントの質を判断するうえで重要視すべきでしょう。
ポイント3 アフターケア・フォローをしっかりしてくれるか
このように事前のカウンセリングや丁寧な提案と最終化のフェーズを経たとしても、その後のアフターケア・フォローにしっかり取り組んでもらえなければ、思い描いていた理想の将来像を現実として形にしていくのは容易ではありません。
いざ資産運用を始めたあとに、「この資産運用コンサルタントに依頼しなければよかった」と後悔するケースのうちの一つがこうした理由からです。そのため、資産運用をスタートさせる前に実際に「どのような継続的なサポートなどがあるか」についてきちんと確認しておくことが重要です。また、下記の点の事前に確認もしておきましょう。
・実務手続きはどのように進めていくのか
・資産管理は誰がするのか
・定期的な情報提供をしてくれるのか
・専属の担当者もしくは専任の部署やチームが継続的にサポートをしてくれるのか
なぜなら、医師としての忙しい仕事を続けながら資産運用をしていくことを考えたときに、これらのアフターケア・フォローは欠かせないものでもあるといえるからです。また、良い資産運用コンサルタントであればこうした資産運用開始後のことも、しっかり資産運用プランを提案・最終化する中で共有してくれるでしょう。
ポイント4 実績があるかどうかやビジョンが合うか
資産運用コンサルタント会社の実績も重要な判断材料になるといえるでしょう。「成功事例の実績はどのぐらいか」「資産運用コンサルティングとしての得意分野はなにか」など、依頼をする前にしっかりと把握しておくことが重要です。会社としての資産運用コンサルティングの得意分野もそれぞれでしょう。成功事例などを読んで自身のビジョンとその会社のビジョンが近いかも判断材料の一つになります。
どれだけ実績があっても本人の将来設計に対する考え方と異なれば、プラン作りがうまく進まないかもしれません。企業のWebサイトやパンフレットにしっかりと目を通し、分からないことは積極的に問い合わせをする姿勢も大切です。
会って話し、「長い付き合いをしたい」と思えるコンサルタントを見つける
良い資産運用コンサルタントを見極めるポイントは4つです。
・「結論ありき」ではないかどうか
・手間を惜しまず取り組んでくれるか
・アフターケア・フォローをしっかりしてくれるか
・実績があるかどうかやビジョンが合うか
これらのポイントを念頭に置きつつも、「人間として信頼できるか」「自分に合うかどうか」といった点も意外に重要です。資産運用は長い期間にわたって一緒に取り組み続ける必要があります。良いコンサルタントでも、話が合わないと長い付き合いをしたいと思えないでしょう。対面で話をすることで、こうした問題点も把握しやすい傾向です。まずは、会っていろいろな疑問をぶつけ、一枚岩になって二人三脚で一緒に取り組んでくれるコンサルタントを選びましょう。(岡本一道、金融・経済ジャーナリスト / d.folio)
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