桃李面包(603866、上海A株)は1997年に設立された瀋陽市桃李食品有限公司が登記上の前身で、創業は1995年。呉志剛会長とその息子である呉学群が、それぞれ40万元、10万元を出資して丹東市で設立した丹東市桃李食品有限公司が実質的な創業会社である。この会社は後に瀋陽市桃李食品有限公司に吸収されている。

目次

  1. 本土上場企業としては珍しい極端な同族企業
  2. ウリは「新鮮さ」“センター工場+卸売”でいち早く消費者に供給
  3. 強みは「商品力」 生産効率も高め、純利益ベースで43.5%増
  4. 中国の山崎製パン!本土の食生活に「パン食」の拡大余地は大きそう
  5. 桃李面包の株価チャート

本土上場企業としては珍しい極端な同族企業

中国株
(画像=ZUU online編集部)

呉志剛会長は1935年生まれで、丹東市シルク工業学校の教師を務めていた。定年後の60歳で一族とともに始めたパン屋が大成功をおさめ、その後拠点を移した瀋陽市ではトップクラスの資産家となっている。上場は2015年12月である。

2018年6月末現在、呉志剛(敬称略、以下同様)とその妻である盛雅莉、息子である呉学群、呉学亮、呉学東の合計5名で発行済み株式総数の74.5%を占めている。そのほか親戚を加えると、82.8%となり、本土上場企業としては珍しい、極端な同族企業である。

“センター工場+卸売”といったビジネスモデルで全国展開を進めている。2018年6月末現在、丹東、大連、青島、長春、錦州、ハルピン、北京、石家庄、天津、重慶など全国17カ所に生産基地を持つ。

地域別売上高の状況は以下の通り。

表1