2018年10月18日10時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日17日(木)の米ドル/円は、FOMC議事録の発表後に112.60円台へと続伸。FOMC議事録では、数人のメンバーが長期的な水準(中立水準≒3.00%)を上回るまで利上げが必要と判断していた事が明らかとなった。このまま、112.80~113.00円付近に集まる主要抵抗線(日足一目均衡表の転換線112.78円、基準線112.86円、20日移動平均線113.01円)を突破できれば、ドル高・円安トレンド再開の見方が強まり、上昇が加速しそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

一点気になるのは、FOMC議事録がタカ派的だったとの見方から米10年債利回りが3.20%台へと上昇しており、株式市場への悪影響が気になる水準に戻って来たことだ。本来ならドル高・円安要因であるはずの米長期金利の上昇だが、金利の上昇が株安を引き起こせば円高・ドル安要因に変化しかねない。なお、米10年債利回りの直近ピークは先週9日(火)に付けた3.26%付近で、翌10日(水)にはNYダウ平均が800ドル超値下がりし、翌11日(木)には米ドル/円が111円台に差し込んで円高が進んだ経緯がある。こうした先週の動きを「予行演習」として、今回は各市場ともに冷静な反応を期待したいところだが、念のため長期金利と株と為替の三角関係には注目しておきたい。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。