ミレニアル世代とは、1980〜2000年代初頭にかけて生まれた人たちのこと。インターネットが普及し、SNSやスマートフォンに触れて育ってきた世代だ。今回は調査会社マクロミルの「ミレニアル世代のお金に関する調査」から、この世代の貯金や投資・資産運用の意識を紹介していこう。
月の平均貯蓄額は2万5,996円で他の世代よりも高い
同調査では、18〜24歳を「ヤングミレニアル世代」、25〜38歳を「ミレニアル世代」と定義している。各世代に「自分のためにお金を使っているもの」(複数回答形式)について質問したところ、回答は「外食・食費」や「ファッション・美容・インテリア」など、上位5項目の順位はミレニアル世代と他の世代で変わらなかった。だが「投資・貯金」の項目だけは、他の世代と約15%の差がついた。
「投資・貯金」をしているミレニアル世代のうち、およそ過半数が「貯金」をしている。ちなみにひと月あたりの平均貯金額は2万5,996円。15〜24歳が1万5,992円、39〜53歳が2万5,424円なので、他の世代よりも貯蓄への関心は高いと言える。
金融危機や格差拡大など、ミレニアル世代が多感であった時期の社会情勢が不安定だったことが影響しているのかもしれない。
投資・資産運用への興味の度合いが大きいミレニアル世代
他の世代よりも貯金意識は高いという結果であったが、「投資・資産運用」についてはどうだろうか。
現時点で投資や資産運用を実際に行っている人の割合は、5分の1ほど。ただ「投資・資産運用に対する興味度合い」に関しては、ミレニアル世代の約4割が「とても興味がある」または「まあ興味がある」と回答し、他年代よりも高い値となった。
一般的にネットからの情報収集に長けているとされるミレニアル世代が、社会人として働く中で「NISA」や「iDeCO」など、資産形成のための制度が整ってきたことも背景としてあるのだろう。
2人に1人がSNSに影響を受け購買!最も影響の大きいSNSは…
貯金や投資については、ミレニアル世代は高い関心があるという結果が出た。それでは、実際の購買行動において影響を受けるものは何だろうか?「買い物時にSNSの情報に影響を受ける」という回答をした人はおよそ半数と、デジタルネイティブとされる15〜24歳の世代の約65%よりは低いが、2人に1人が影響を受けているようだ。
興味深いのはその内訳で、15〜24歳はTwitterとInstagram経由の情報に強く影響を受けている人が約45%ずつ。一方、ミレニアル世代はInstagramが過半数という結果になった。他のSNSツールが占める割合が低いことからも、25〜38歳はどの世代よりもInstagramを参考にして買い物をしていると言える。
貯蓄意識が高く、投資・資産運用への関心も高い。そして何かを購入する時には、Instagramを参考にしている……周りにミレニアル世代がいる40代のビジネスパーソンも多いだろう。彼らとコミュニケーションをとる時は、このような特徴を参考にするといいかもしれない。
文・三島ゆき(フリーライター)/MONEY TIMES
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