1食70g・具材2倍がポイント

パスタ
(画像=日本実業出版社)

パスタは「やせる主食」だった!

「パスタは炭水化物でも白米やパンとは違う健康食品であり、食べても太らない」

これは2018年4月、カナダ・トロントのセント・マイケルズ病院の研究チームにより発表された内容です。これを聞いて「本当?」「そんなはずない!」と思う人も多いでしょう。 実際にこの内容に対し、疑問や批判も寄せられました。

しかし、事実として「パスタは他の炭水化物に比べて、血糖値の上昇・下降がゆるやかで(GI値が低い)、その結果脂肪が蓄えられにくい」ということがわかっています。つまり、白米やパンのかわりにパスタを食べることで、無理のないダイエットが可能であることは紛れもない事実なのです。

ただし、「ダイエットになるパスタの食べ方」にはちょっとしたコツがあります。そこで、パスタでダイエットをするための方法とレシピをまとめた『やせるパスタ31皿』(スギアカツキ:著)より、太らないためのパスタの効果的な食べ方について、3つのポイントを紹介します。

【ポイント1】 1人前100gは食べすぎ

日本で一般的に認知されているパスタ1食分の量は100g(乾麺)ですが、これを茹でると240gになり、白米に重量換算するとどんぶり飯1杯分と同じになります。そう考えると、1食分のパスタの量100gは食べすぎだということになります。

では、何gがダイエットとして正解なのでしょう? 

ずばり、ダイエットに適した1食分のパスタの量は約70g。これは茶碗1杯の白米とほぼ同じ糖質量です。つまり、パスタの量はいつもの7割程度を意識することがパスタダイエットの戦略の第一歩となります。

(参考)糖質の比較

パスタ乾麺100g(茹でパスタ240g) 糖質量69.5g、378kcal
白米どんぶり1杯 240g       糖質量87.9g、403kcal
パスタ乾麺 74g(茹でパスタ178g) 糖質量51.4g、279kcal
白米茶碗1杯 140g         糖質量51.5g、235kcal

【ポイント2】 使う具材の量を通常の2倍以上にして「お腹いっぱい」を実現

いくらダイエットのための正しい食べ方だといわれても、1食70gだと物足りなく感じる人も多いでしょう。そこでポイントとなるのが「使う具材を従来の2倍以上」にするということ。これは、満足度アップのためのもっとも簡単な方法です。パスタ全体のボリュームアップにつながるだけではなく、噛む回数も増えるため、お腹いっぱいになりやすいのです。

ただ、何を加えてもいいわけではありません。ポイントは「タンパク質」と「食物繊維」を重視して食材選びをすること。

タンパク質は肉、魚、豆類などに含まれる、筋肉のもととなる栄養素。筋肉が増えると基礎代謝や消費カロリーも増えるため、脂肪が燃焼しやすくなります。コンビニでおなじみサラダチキンや、シーフード感がアクセントとなり彩りに貢献してくれるカニかまぼこなどがあります。

また、食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにしてくれるので、野菜やきのこ類、海藻類を積極的に使いましょう。この野菜(食物繊維)を活用する方法は、食べ順ダイエットや、トクホ飲料(難消化性デキストリン含有のもの)の理論にも使われています。

【ポイント3】 「オイル=太る」は大きな誤解

パスタに使われるオイルといえば「オリーブオイル」が定番ですが、カロリーを気にしてノンオイルにしている人もいるでしょう。しかし、実は大間違い!

食用油をパスタと一緒に調理すると、糖質の吸収をゆるやかにしてくれる効果があります。つまりパスタをそのまま食べるよりも、オイルを利用することでより太りにくい食べ方となるのです。もちろん、使いすぎはよくないので適量(1食あたり大さじ1~2杯程度)を守りましょう。

どのオイルにも同様の効果がありますが、オリーブオイルには心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを下げるといった健康効果もあるので、優先的に活用するのがおすすめです。

琥珀色から茶っぽい色で、独特のコクと香ばしい風味が特徴のごま油も、血糖値の急上昇を防ぐオイルの仲間です。和風パスタに使えばアクセントになります。

調理時間10分! 幸せアボカドソースのパスタ

本書のレシピは、すべてこの3つのポイントを取り入れたものです。そのなかから、栄養の宝庫と言われる「アボカド」を主役にした濃厚パスタソースのレシピを最後に紹介します。美容をサポートする食物繊維・ビタミンE・カリウムが豊富で、乳製品を加えずともクリーミーさを簡単に演出できる一皿です!

【材料(約4人分)】
・アボカド(完熟) 2個
・レモン汁 生レモン1/2個
・めんつゆ 大さじ2
・オリーブオイル 1人分につき大さじ1
・塩こしょう お好み量
・かつお節 たっぷり

【作り方】
(1) ビニール袋に種を取って皮をむいたアボカド、レモン汁、めんつゆを入れて、全体がしっかりと混ざり、ペースト状になるまで揉む。
(2) 塩こしょうとオリーブオイルは、アボカドソースをパスタと和えるタイミングで加える。かつお節は、お皿に盛ってからトッピングします。

【Point】
生レモンがなければ市販のレモン汁を大さじ1でも大丈夫です。かつお節がなければふりかけでも美味しいです。

できあがり!

パスタ
(画像=日本実業出版社)

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「ダイエットには我慢がつきもの」と思い、「糖質オフ」「断食」「朝ごはんを抜く」などの無理なダイエットをしている人もいるでしょう。けれどダイエットに効くパスタの食べ方を実践することで、ストレスなくダイエットを続けることが可能になります。

お腹いっぱい食べても無理なくやせられるオリジナルレシピを31皿掲載した本書は、これまでのダイエット法に挫折した人にとってきっと、お役に立てる一冊です。

(提供:日本実業出版社)

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