主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年3月3日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼2日(月)の為替相場
(1):クロス円は窓開けオープン
(2):日銀副総裁「金融政策の考え方の枠組み自体が変わることはない」
(3):スイス中銀 口先介入実施
(4):ISM製造業 仕入れ価格が大幅に上昇
(5):米大統領「まだ大きな波が来る」
(6):ホルムズ海峡封鎖報道
▼2日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:原油高が続けばドル/円の上昇も継続する公算が大きい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
2日(月)の為替相場
期間:2日(月)午前7時00分~3日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):クロス円は窓開けオープン
週末の28日にイスラエルと米国がイランへの軍事作戦を開始。同国の最高指導者であるアル・ハメネイ師を殺害した。これに対してイランはイスラエルや中東各国の米軍基地などへの報復攻撃を行った。イランを巡る地政学リスクへの懸念から、ドルや円、スイスフランなどが買われて週初を迎えた。ドル/円は前週末とほぼ同水準だったが、リスクに対して敏感に反応する豪ドルが大幅に下落するなど、クロス円は軒並みギャップダウンして取引開始となった。ただ、その後豪ドルは原油価格や液化天然ガス(LNG)価格の急騰を背景に持ち直すと、対円では上昇に転じた。
(2):日銀副総裁「金融政策の考え方の枠組み自体が変わることはない」
氷見野日銀副総裁は和歌山県での講演で、「利上げによる影響は、これまでのところ限定的」、「金融環境は依然緩和的な領域にあるのではないか」と発言。その後の記者会見ではイラン情勢が経済・物価に与える影響については「現時点で予想し申し上げることを控える」としつつ、「金融政策の考え方の枠組み自体が変わることはない」と言明した。
(3):スイス中銀 口先介入実施
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は、「国際情勢を踏まえ、外国為替市場に介入する意向を強めた」「スイスフランの急激かつ過度な上昇がスイスの物価安定を脅かす場合、市場介入する用意がある」との声明を発表し、口先介入を実施した。スイスフランはイラン情勢の緊迫化の影響から広範に買われていた。
(4):ISM製造業 仕入れ価格が大幅に上昇
米2月ISM製造業景況指数は52.4と前月(52.6)から小幅に悪化したものの市場予想(51.5)を上回り、2カ月連続で活動の拡大・縮小の分岐点である50.0を上回った。構成項目では、仕入れ価格が70.5と前月(59.0)から大幅に上昇し2022年6月以来の高水準となった。また、雇用は48.8と引き続き縮小圏だったものの、昨年1月以来の水準に上昇した。
(5):米大統領「まだ大きな波が来る」
トランプ米大統領はイランでの軍事作戦について「まだ大きな波が来る」と語り、期間について「4-5週間を想定しているが、それよりはるかに長く継続できる能力がある。時間がどれだけかかっても構わない。必要なことは何でもやる」と述べた。また今回の軍事攻撃の目的については、「イランのミサイル能力排除や同国海軍の破壊、核兵器取得の道を断つこと」「イランが国外のテロ組織に武器や資金を提供したり、指揮したりできないようにすること」と説明し、地上部隊派遣の可能性を排除しない考えを示した。
(6):ホルムズ海峡封鎖報道
イランの革命防衛隊司令官が「ホルムズ海峡は封鎖された。我々は通過を試みるあらゆる船舶を炎上させる」との見解を示したと一部通信社が報じた。