2018年のドル円レートはざっと1ドル=104~114円で推移した。変動幅は10円程度であり、春先の一時的な円高を除けば比較的落ち着いた一年であった。2015年12月にFRB(米連邦準備制度理事会)がゼロ金利を解除して以降、米利上げや日米金利差の拡大、FRBと日銀の金融政策の違い等を理由に円安を予想する声もあったが、2018年も明確な円安トレンドは見られず、レンジ相場で幕を下ろそうとしている。
そうした中、注目されるのはウォール街で来年の為替について円高を予想するリポートが相次いでいることだ。「人が売るときに買い、人が買うときには売れ」とはウォール街で長く語り継がれる格言であるが、円高予想が相次ぐ来年は円安が加速するのか、それとも予想的中で円高進行の年となるのか興味は尽きない。
今回は各社の見通しを紹介しつつ、2019年のドル円を展望しよう。